Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師、福島医大主任教授
■放射性物質って、体にたまるの?
Qちゃん:東日本大震災の時に県内に放出された放射性物質って、今ではセシウム137が大部分を占めているって聞いたけど、本当かな?
つぼくら先生:そうだね。放射性物質には、物理学的半減期というものがあって、放射性物質の種類ごとに違うから、半減期が30年と長いセシウム137が多いと考えられるよ。
Qちゃん:そうなんだ。セシウム137の半減期は、あと約20年もあるんだね。それまで、ずっと僕たちの体に放射性物質がたまり続けてしまうの?
つぼくら先生:放射性物質には、物理学的半減期のほかに、生物学的半減期というものもあるんだよ。セシウム137だったら、70日~100日で体に取り込まれた放射性物質の半分が体外に排出されるといわれているんだ。体にたまり続けてしまうということはないから安心していいよ。
Qちゃん:そうなんだ。思ったより短い期間で体の外に出ていってくれることは分かったけど、そしたらもういろいろな測定とかはいらないのかな?
つぼくら先生:そんなことはないよ。放射線は目に見えないから、相馬市で暮らす方の健康に影響がないことを住民の方にも、世界中の方にも分かってもらうために線量の測定を継続することは必要なんだ。
Qちゃん:そうなんだ。僕たちが続けている放射線被ばく測定や市役所の空間線量測定は、みんなのために必要だと分かったよ。先生ありがとう。
実効半減期:生物学的半減期の表中に記載した蓄積する器官・組織の数値から計算。
*1 トリチウム水
*2 ICRP Publication78
*3 JAEA技術解説,2011年11月
*4 セシウム137と同じと仮定
*5 ICRP Publication48
画像・参考文献:「放射線による健康影響等に関する統一的な基礎資料(令和5年度版)」
■今回Qちゃんが分かったこと
・体内に取り込んだ放射性物質は、徐々に体の外に排出されること。
・継続的に放射線量を測定し、影響がないと証明することが大切だということ。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270
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