Qちゃん:市内に住む小学生
つぼくら先生:相馬中央病院医師、福島医大主任教授
■放射線とがん以外の病気
Qちゃん:放射線には、たくさん被ばくすると、がんになってしまうこともある怖い性質があるの?
つぼくら先生:確かに放射線に被ばくすると、がんの発生が増えてしまうことが分かっているよ。
Qちゃん:そうなんだ。じゃあ、がん以外の病気への影響はあるのかな?
つぼくら先生:原爆被ばく者の調査で、がん以外の病気、例えば、白内障や、副甲状腺の働きが過剰になる病気になる割合が、被ばくした人は被ばくしていない人に比べて多いことが分かっているよ。また、妊娠中のお母さんが急性被ばく症状が出るほどに高線量被ばくした場合は、おなかの中にいる子どもの脳の発達(受胎後8~25週で被ばくした場合)や体の成長にも影響があることが分かっているんだ。
Qちゃん:そうなんだ。いろいろな病気になる可能性があるんだね。じゃあ、ちょっとの被ばくでも病気になってしまうのかな?
つぼくら先生:放射線は被ばくする線量が多いとさまざまな病気や障がいの原因になるけど、量に注意すれば大丈夫だよ。例えば、福島第一原子力発電所事故後の市内の被ばく線量は、こういった病気を発症する量には全く到達していないと考えられるよ。
Qちゃん:そうなんだ。自分の被ばく線量が本当に大丈夫か心配な場合は、どうしたらいいのかな?
つぼくら先生:継続してホールボディカウンターやD-シャトルの測定をすることで、被ばくしている線量を確認しておけば、大量に被ばくしてないことを自分で確認できるよ。それから、病気にならないためには、毎日の食事や運動・睡眠なども大切だよ。
Qちゃん:定期的な測定もして、毎日きちんと食事や運動とかに気をつけることが大切だと分かったよ。先生ありがとう。
※D-シャトルの測定を希望する方は、右の申し込みフォームから申し込みください。
詳しくは本紙をご覧ください。
参考文献:公益財団法人放射線影響研究所「わかりやすい放射線と健康の科学」など
■今回Qちゃんが分かったこと
・過剰な放射線被ばくは、がんやがん以外の病気の原因になること。
・市内の被ばく線量は、病気を発症する原因となる量ではないと考えられること。
・健康のためには、適切な生活習慣も大切だということ。
問い合わせ先:放射能対策室
【電話】37-2270
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