〈子育てパパ・ママ応援します!〉
■小児科医に聞く現状と対応方法
○いがらしキッズクリニック(三河南町)
五十嵐 悦雄(いがらしえつお)先生
夜間急病診療所での小児科診療や、休日診療当番医に参加され、日々、市内の安定した小児医療体制の確保に積極的に取り組まれています。
《保護者の皆さんへ》
小児医療機関の不足のため、非常にご不便をおかけしております。医療機関も最大限の努力をしていますので、当市の現状を理解して、共に地域の宝である子どもたちが健やかに育つ環境をつくっていきましょう。
◆福島市の小児科の現状は?
医師の高齢化などにより、この20年で市内の小児科は約半数に減少し、一医療機関当たりの患者数が増えています。近年は感染症の流行で発熱者の対応に苦慮し、特に休日診療当番医では、待ち時間が5~6時間になることもありました。
◆突然子どもの具合が悪くなったら?
お子さんが突然具合が悪くなっても、いつでもかかりつけの医師に診てもらえるわけではありません(夜間や休日は特に)。最低限の「家庭看護力」を持っていただければ、お子さんにも負担を掛けずに、もしもの時を乗り切れます。
■「家庭看護力」を高めましょう!
▽「家庭看護力」とは?
急病になった子どもの世話をしたり、家族で受診の必要性・緊急性を判断したりする力
◆受診の目安を知りましょう
医療機関を受診しても、すぐに診察してもらえるとは限りません。待つことに疲れて具合が悪くなることも…。受診のポイントを押さえて、適切な対応を取りましょう!
ケース1.発熱したら…
体は発熱で免疫力を上げようとしているので、慌てて受診する必要はありません。少し様子を見て、本人が熱で辛そうであれば解熱剤を使ってあげましょう。適度な水分を取りながら安静にすることが大切です。
ケース2.嘔吐(おうと)したら…
胃が正常に動いていない状態のため、口からものを入れるのは控えてください。水分を欲しがったら、スプーン一杯程度の経口補水液を何回かに分け与えましょう。経口摂取を控えても嘔吐量、回数が多いときはかかりつけ医を受診してください。
◆「かかりつけ医」を持ちましょう
どんな病気をしたことがあるか、合わない薬は何かなど、子どもの体質を知っているかかりつけ医を持つと、適切な診療を受けられます。
◆年末年始はオンライン診療〈市民専用〉も活用しましょう
休日診療当番医のみとなる年末年始(12/29~1/3)はオンライン診療を実施します。スマホなどを使い自宅で受診ができ、対面診療が必要な場合は適切に医療機関を紹介し、受診につなげます。
◆常備しておくと安心なもの
※詳細は本紙P.3をご覧ください。
■新規開設院の院長を紹介!
今春「ふくしまパンダ小児科」、併設施設「病児病後児保育室ほっこりパンダっこ」が開院しました!
◎内装にポップなデザインを取り入れ、子どもたちが楽しく過ごせるような工夫がされています。
▽「病児病後児保育」とは?
病気中の子ども(病児)や病気が治りかけた回復期の子ども(病後児)、ケガのため保育園や幼稚園、学校に通園・通学できない子どもを一時的にお預かりします。
○ふくしまパンダ小児科(南沢又)
小林 正悟(こばやししょうご)先生
アメリカの小児病院での経験もあり、熱い気持ちで本市の地域医療に貢献されています。
《保護者の皆さんへ》
子育ては喜びと挑戦が交錯する素晴らしい旅です。お子さんの成長や健康を考えると、時には不安や疑問も抱えることでしょう。子育ては一人で抱え込む必要はありません。何かお困りのことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
ご家族の笑顔とお子さんの健やかな成長を、心から願っています。
◆院長先生に一問一答!
▽「ふくしまパンダ小児科」名前の由来は?
県立医科大学で長期療養される患者さんと家族のためのサポートハウスである「パンダハウス」からきています。
その場所が子どもたちにとって癒しの場となっていた経験から、自分の医院も同じく子どもたちやそのご家族が安らげる場所であってほしいという願いを抱き、この名前を選びました。
▽小児科医になろうとしたきっかけは?
幼い頃に、小児喘息を患った姉の苦しそうな姿や母親が一生懸命に支える姿を目にし、病気の子どもたちだけでなく、その家族の心の支えとなる医師が必要だと感じたことがきっかけです。
病気の子どもたちやその家族が安心して治療を受けられるよう、よく話を聞き、心の支えとなる存在でありたいです。
◎軽い症状で「休日・夜間の救急医療機関」を受診すると、緊急性が高い患者さんの治療に支障をきたす恐れがあります!「適切受診」で医療を守りましょう!
◆受診する?様子を見る? 判断に迷ったときは…
○救急電話相談
【電話】#7119
毎日24時間
※ダイヤル回線、ひかり電話、IP電話の場合は
【電話】024-524-3020
○こども医療でんわ相談
【電話】#8000
毎日午後7時~翌朝8時
※ダイヤル回線、ひかり電話、IP電話の場合は
【電話】024-521-3790
◇令和6年7月から夜間急病診療所の体制を強化します!
新名称:福島市夜間休日急病センター
・県外から小児科医を確保し、小児医療体制を強化。
・7月14日(日)から毎月第2・第4日曜の小児科の休日当番診療を開始。
〈小児科の休日診療当番〉
診療日:毎月第2・第4日曜日
診療時間:午前9時〜正午午後1〜5時
受付時間:午前8時30分〜11時30分 午後1〜4時
※夜間帯の診療は変更なし。
子どもの急なけがや体調不良に備えて、家庭看護力を高め、適切な受診をしましょう。
・夜間休日急病センターホームページ
※二次元コードは本紙P.2をご覧ください。
問合せ:保健所保健総務課
【電話】572-7602
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