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[特集]わたしたちの学校給食(1)

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福島県西郷村

■6月は『食育月間』です
「食育月間」は、家庭、学校、地域、職場など社会全体で食育推進に取り組むために設けられた、食育の強化月間です。学校生活や社会生活などが少し落ち着き始め、取り組みやすい時期ということで、毎年6月に設定されています。

■学校給食を通じての食育
近年、偏った栄養摂取や朝食欠食など食生活の乱れによる肥満・痩せすぎ傾向など、子どもたちの健康に関する問題が挙げられています。
こういった状況から、平成17年に食育基本法、平成18年に食育推進基本計画が制定され、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることができるよう、学校においても積極的に食育に取り組むことが重要となっています。
村では、子どもたちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけられるよう取り組んでいます。
今回は、学校給食に関わる人や現在の給食のことなどを紹介します。

■西郷村学校給食の特徴
西郷村の学校給食では、村独自の「にしごうマクロビ給食」を実践しています。和食中心のメニューで、主食は麦ごはんや雑穀ごはん、カミカミ食材(小魚や豆など噛み応えのある食材)が付きます。よく噛む必要がある食材や家庭で食べることが減っている魚を献立に取り入れることで、バランスの良い健康的な食事を摂ることができます。
昨年、新しい学校給食センターが完成しました。現在、学校給食センターでは、1日に約2,000食の給食を作り、週5回小・中学校8校へ、週3回村立西郷幼稚園へ提供しています。

■栄養士の2人に話を聞きました
○バランス良く楽しい献立を作っています
西郷村の給食の特徴は「にしごうマクロビ給食」です。魚料理を多く取り入れた和食中心の献立で、カミカミ食材を付けることもあります。最近の家庭では、きんぴらごぼうなどの和食や魚料理を食べる機会が少なくなったというお話も聞くので、給食では、意識して食べてもらう機会を設けています。子どもたちに抵抗なく食べてもらえるよう、味付けや食材の切り方、サイズなども調理員さんと工夫し、学校の先生方とも情報共有しながら給食作りに励んでいます。
栄養面を考えた給食も大切ですが、子どもたちには様々な食の体験もして欲しいと思っています。例えば、行事食と呼ばれる日本の文化や季節を感じる献立です。今年度は入学・進級のお祝いにお赤飯を出したり、こどもの日に合わせてかしわ餅を出したりしました。予算の中で子どもたちの学びとなる給食作りにも取り組んでいきたいと思います。
給食は、生きた教材といわれています。大人になって「バランスのよい食事ってどんな食事かな?」と迷ったとき、「にしごうマクロビ給食」を思い出してもらえるような給食をこれからも調理員さんと一緒に作っていきたいと思います。
また、新しい学校給食センターになり設備が新しくなったことで、衛生的で快適に調理ができるようになりました。学校に給食を届ける食缶も新しくなり、保温性の高い食缶を採用することで、温かい物は温かく、冷たい物は冷たいまま子どもたちに届ける事ができるようになりました。給食センター内には見学スペースもできましたので、子どもたちが見学に来た際には、自分たちが食べる給食が作られる様子を間近で見て学習できるよい経験になっていると感じます。

■学校給食センター給食係長に話を聞きました
○安全安心な給食のために
栄養士さんや調理員さんが安全安心な給食を作り、学校へ届けられるように、給食センターの調理器具や調理機械などの管理をしたり、給食で使う野菜や肉、調味料などを業者と契約したりしています。また、学校の子どもたちが給食を食べる前に、検食をしています。
栄養士さんと想いは同じで、子どもたちに安全安心な給食を提供していきたいと考えています。

■西郷村食育の取り組み
子どもたちが楽しく、正しく「食」を知り、健全な成長や望ましい食習慣を形成できるよう、村では5つの取り組みを進めています。

(1)「にしごうマクロビ給食」の献立づくり
次の4つを基本軸とした、村独自の「にしごうマクロビ給食」を実践しています。これにより、肥満や糖尿病など生活習慣病の予防、村の地域産業への理解に繋げます。
1.麦や黒米、雑穀などを入れたご飯の採用
2.魚や豆など和食中心の献立
3.地産地消の推進
4.カミカミ食材の採用

(2)食に対する正しい知識の普及
学校給食を通して食事の楽しさを知るとともに、食事のマナーを学びます。
また、栄養士の指導のもと、心身の健全な成長に必要な食生活を学ぶことで、偏食や肥満・痩身を予防し、自己管理能力を育みます。

(3)家庭での健全な食習慣の実践
保護者を対象とした給食試食会や食育講話を開催することで、幼少期からの健全な食習慣の普及を促進します。また、生き生きと暮らすために、食育を通して「食べる力」を育みます。

(4)安全・安心な学校給食の提供
調理過程における衛生管理はもとより、食品の安全性と信頼性を確保しています。また、学校給食センター調理室内では、衛生管理の徹底のため、床が乾いた状態で作業する「ドライ方式」を採用し、さらなる安全安心に努めています。

(5)県が提唱する食育目標の実践
福島県が掲げる3つの食育目標である、「食べる力」・「感謝の心」・「郷土愛」の育成に対し、学校給食センターでは、栄養教諭や栄養技師による献立づくりのほか、地元の食材を多く取り入れ、目標の推進を図っています。

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