■今回のテーマ「夏を乗り切る!栄養たっぷり夏野菜」
夏は室内外の気温の変化や食生活の偏りによって、体調を崩しやすい季節です。旬の夏野菜から栄養をしっかり摂りましょう。
◆夏こそ摂りたい栄養素
・ビタミン
多くの夏野菜に豊富に含まれるビタミン類は、からだの調子を整える作用があります。
・ミネラル
カリウムやマグネシウムなどに代表されるミネラル類は、体温の調節にかかわる栄養素で、発汗によっても失われるので、積極的に摂りたい栄養素の一つです。中でも、カリウムはナトリウム(塩分にも含まれる成分)を排出する働きがあり、減塩対策になります。
◆代表的な夏野菜と栄養素
・トマト
カリウムを多く含みます。赤い皮にはリコピンという成分が含まれますが、加熱や油を使った料理で吸収率が高まり、加熱によってうまみも高まります。
・キュウリ
カリウムやビタミンAを多く含んでいます。「ククルビタシン」というウリ科特有の苦み物質が含まれていますが、唾液や胃液の分泌を促すため、食欲の増進に有効です。
・ナス
カリウムを多く含みます。また、紫の皮には、アントシアニンという抗酸化作用等の効果がある色素が含まれているので、皮ごと食べるのがおすすめです。
・ズッキーニ
カリウムとマグネシウムを多く含みます。また、カロテンやビタミン類も多く含まれています。
・パプリカ
夏野菜の中でも特にビタミンCが多く、100gあたりの含有量はピーマンの2倍以上です。
◆夏の食事をひと工夫~美味しく減塩するコツ~
(1)麺類のつゆや汁はできるだけ飲まない
(2)キュウリやトマト、ナスなどカリウムを多く含む夏野菜等を積極的に摂る
(例として、本紙22ページ(※下記参照)の「夏野菜のタコス」では、1食1人あたり433mgのカリウムを摂取できます。)
※夏野菜以外にも…
カリウムが多い食品:アボカド、ほうれん草、納豆、里芋、モロヘイヤ、しその葉、海藻類(昆布、わかめ等)、パセリ等
○カリウムについての豆知識
※カリウムは熱に強いので、生で食べるだけではなく、加熱しても良いです。
※1日のカリウムの目標量は、男性では3,000mg/日、女性では2,600mg/日とされています。ただし、腎機能が低下している方、治療中の方は、カリウムの摂取に注意が必要です。医師に相談して摂取するようにしましょう。
◆減塩レシピ紹介~カリウムを摂取してナトリウムを排出しよう~
いろいろな料理にアレンジできるソースをご紹介します。
○万能サルサソース(4人分)
材料:
・トマト…1個
・赤玉ねぎ…1個
・ピーマン…2個
・[A]きび砂糖…大さじ3
・[A]酢…大さじ2
・[A]塩・こしょう…少々
作り方:
(1)トマトは1cmの角切り、赤玉ねぎ、ピーマンは5mmのみじん切りにする。
(2)具材と[A]の調味料を混ぜ合わせ出来上がり。
※以下で紹介するレシピ以外にも、冷奴やそうめん、鶏肉、白身魚などにかけても美味しくいただけます。
○アレンジその1『夏野菜のタコス(4人分)』
1食1人あたりの塩分:0.5g
材料:
・豚ひき肉…200g
・玉ねぎ…1/2個
・人参…1/2本
・にんにく(チューブ)…小さじ1
・しょうが(チューブ)…小さじ1
・オリーブ油…大さじ1
・トルティーヤ…4枚
・レタス…4枚
・[B]塩こしょう…少々
・[B]カレー粉…小さじ1
・[B]ケチャップ…大さじ2
・[付け合わせ]ズッキーニ、ナス等(お好みで)
作り方:
(1)玉ねぎ、人参はみじん切りにする。
(2)熱したフライパンにオリーブ油をひき、チューブのにんにくとしょうがを炒め、そこへ玉ねぎ、人参を炒める。しんなりしてきたら、豚ひき肉を入れ炒める。
(3)[B]で味をつける。
(4)トルティーヤはトースターで1~2分温めておく。
(5)アルミホイルにトルティーヤ、レタス、(3)の順にのせ、その上に万能サルサソースをのせる。
[付け合わせ]と一緒に盛り付けをして、できあがり。
○アレンジその2『サルサソースのスパゲティ(1人分)』
1食1人あたりの塩分:0.5g
材料:
・サラダ用スパゲティ…100g
・[C]塩・こしょう…少々
・[C]マヨネーズ…大さじ2
※その他、アボカド等お好みの野菜
作り方:
(1)スパゲティを表示通りにゆでる。
(2)ゆでたスパゲティに[C]をあえて、万能サルサソースをのせ、お好みの野菜をトッピングしてできあがり。
次回も、「減塩」をテーマにご紹介します。
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