■下水道のギモン(1)使った水はどこへいく?
蛇口をひねったらすぐに出てくる「水」。毎日何気なく使っている水は、排水溝を流れた後、どのような旅をしているのでしょうか。普段見ることのない、使った水のその先をたどってみましょう。
○[START!]家の中
私たちは、1人あたり200ℓ以上の水を、毎日下水に流しています。
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○公共ます
汚水は管を通って自宅敷地内の公共ますに集まり、そこから下水道管に流れます。
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○下水道管へ
道路の下などに埋められた下水道管は、汚水を下水処理場まで運ぶ大事な役目を担っています。
・村の下水道管は合計で約166km!村役場と東京駅を直線で結んだ長さに相当します。
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○マンホール
下水道管の清掃や修理など、維持管理で人が出入りするため、一定間隔で設置されています。
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○マンホールポンプ
下水道管は、汚水が自然に流れるように傾きをつけて埋められています。
深くなりすぎると費用がかかり維持管理がしにくいため、ところどころにマンホールポンプを設置してくみ上げながら、処理場まで汚水を流していきます。
・下水に流してはいけないものや、水に溶けないものが流れてくると、ポンプが詰まり、修理が必要になってしまいます。
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○処理場へ到着
村の公共下水道区域の汚水は、白河都市環境センターまで流れ、白河市と共同で処理をしています。(農業集落排水区域である羽太地区と追原地区では、それぞれの処理場で処理をしています。)
本紙3ページ(※下記参照)では、白河都市環境センターでの処理の様子をご紹介します。
・汚水が処理場に流れ着くまで約3時間!
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○沈砂池棟
この中で、汚水に含まれている大きなゴミや砂などを取り除きます。
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○最初沈殿池
汚水をゆるやかに流し、比較的大きくて沈みやすい浮遊物を沈殿させます。→汚泥処理施設(※)
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○エアレーションタンク
微生物を含んだ活性汚泥を加えて空気を吹き込み、汚泥中の有機物を分解させ、汚れを一層沈みやすくします。
・1ミリリットルあたり5千~2万匹いる小さな微生物たちが、私たちの汚した水をきれいにしています。
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○最終沈殿池
沈みやすくなった汚れをもう一度沈殿させ、きれいな上澄み水を消毒して放流します。→汚泥処理施設(※)
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○水質試験
きれいにした水が、法令で定められた基準に適合しているか、毎日試験をしています。
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○[GOAL!]放流
法定基準に達したきれいな水を、阿武隈川へ流します。
・処理場に着いた汚水がきれいな水になるまで、約8時間!
※汚泥処理施設…沈殿池の底にたまった汚泥は、濃縮・脱水して搬出され、有機堆肥の原料としてリサイクルされています。
・施設の監視…24時間・365日行っています。
◆9月10日は下水道の日
下水道の全国的な普及を図るための「下水道の日」。9月10日は、昔から大きな台風が来る日とされていました。この大雨に備える特別な日が、雨水の排除という下水道の役割の1つとなじみがあることから、「下水道の日」と定められました。
(村では汚水と雨水を別々に流す分流式を採用し、雨水は道路側溝などからそのまま河川に放流しています。)
◆下水道の役割
○暮らしを守る
・トイレ、風呂、キッチンなどがいつでも使える
・汚水が地上にあふれることなく、美しく衛生的になる
○環境を守る
・汚れや悪臭のない、きれいな海や川が保たれる
・魚や貝などが住むことができ、地域の生態系が守られる
◆10月1日は浄化槽の日
「浄化槽の日」は、昭和60年10月1日に「浄化槽法」が全面施行されたことを記念し、その2年後に制定されました。
◆接続のお願い
・村の下水道(公共下水道・農業集落排水)が通っている区域の方で、下水道に接続していない方は、地域の生活環境の向上のために、下水道への接続をお願いします。
・上記以外の区域の方は、家庭内すべての生活排水を処理する「合併処理浄化槽」での排水処理となります。
トイレの排水のみ処理する単独処理浄化槽や汲み取り便槽の方は、地域の生活環境の向上のために、合併処理浄化槽への転換をお願いします。
※合併処理浄化槽への転換に関する補助金を交付しています。条件等の詳細は左記(※本紙二次元コード参照)をご覧ください。
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