■豊かな自然・名所
芽吹きの春から、荘厳な冬まで四季折々の表情を見せる郡山。市民の皆さんに愛される自然や数多くの名所が、日々の生活を彩っています。
◆自然とともに歩んできた郡山の軌跡
猪苗代湖や安達太良山をはじめ、自然資源に恵まれている郡山は自然と共生しながら歩みを進めてきました。
磐梯熱海地区では、昔から溶岩岩脈に沿って温度の異なる源泉が各地で湧き出していました。目や皮膚の病が治癒する名泉として広まり、その効果を求め地元住民だけでなく、たくさんの人が訪れるように。1900年には男女の浴槽を区別し、1903年には内湯営業を始めるなど、次第に温泉町として発展。今では20を超える温泉宿が立ち並び、人々の安らぎの地となっています。
湖南町では、山菜やタケノコの宝庫であった布引高原の風土を生かすため、1973年、県営の農地造成事業を開始。道路の舗装や草原の開墾により、野菜の栽培出荷がさらに発展。後に手が付けられなくなった畑が出てきた時も、この地が愛され続けるようにと、地元住民がヒマワリ畑を作りました。今では夏に祭りが開かれ、にぎわいの名所となるなど、市民の憩いの場として親しまれています。
○銚子ヶ滝(熱海町)
安達太良山麓にある滝で、自然が作り出した名所。流れ落ちる様子が酒を入れる銚子に似ていることから、この名が付いたと言われています。
○磐梯熱海温泉(1960年)
安積地方を源頼朝から賜った伊豆の豪族・伊東氏が、郷里の地名から名付けたと言われています。温泉が湧き出る地として昔からにぎわっていました。
○布引高原大根
標高約1,080mの高原で育ち、寒暖差から生まれるみずみずしさと甘みが特徴の大根。1980年代には、90戸ほどの農家が生産していました。
◆身近な自然を次の世代へつなぐ
市街地では、身近な公園などで自然観察会が開催され、気軽に四季折々の自然に触れることができます。他方で、自然豊かな猪苗代湖畔を自転車で巡り、雄大な景色を楽しめるサイクルツーリズムを推進するなど、恵まれた自然の中でさまざまな体験ができる機会も増えています。
人々が自然に親しみ、その場所をよりたくさんの人が楽しめるよう整備しながら守り育てていく…。そんな人と自然の関係が市内の至るところで広がっています。
このまちは、恵まれた自然を100年先までつなげたいと思う人たちの愛に包まれています。
○猪苗代湖一周サイクリング「イナイチ」
おすすめコースのナビアプリやレンタサイクルで、猪苗代湖沿いを気軽に自転車で走れます。
[関連本紙11ページ]
○草花や野鳥が楽しめる自然観察会
子どもから大人まで、世代を問わず身近な自然を学べる観察会が各所で開かれ、季節によって自然が見せる変化を楽しめます。
○森林公園の散策イベント
田村町のタイセークリーン東部森林公園では、自然と触れ合える場所としてイベントも定期的に開催。歩きながら金沢調整池も一望できます。
○SNSによる魅力的な景色などの発信
広域圏の魅力をSNSで発信する「つながるフォトコンテスト」では、昨年度に8,000件以上の応募が!みんなの好きな景色がSNSを通じて広がっています。
◆まちを彩る四季折々の景色
〔春〕梅の里
「西田町の桃源郷」とも呼ばれ、安達太良山とともに色彩豊かな絶景を楽しむことができます。
〔夏〕布引風の高原
33基の風車と、一面に広がるヒマワリ畑が特に見どころ。猪苗代湖と磐梯山も一望できます。
〔秋〕桜里(おうり)の菊楽園(きくらくえん)
色鮮やかな2,800株の菊が一面に咲き誇り、自然豊かな中田町の野山を華やかに彩ります。
〔冬〕白鳥の飛来
猪苗代湖には毎年多くの白鳥が飛来。冬の風物詩として訪れた方を楽しませてくれます。
◆〔Interview〕自然の魅力を多くの方に知ってほしい/おおせのとおり 代表 中潟 亮兵さん
○逢瀬の豊かさに感動、ファンを増やしたい
逢瀬の自然や人の温かさに感動し、東京から8年前に移住しました。自分が愛する逢瀬のファンを昨日より1人、明日にまた1人と増やしていきたい。その想いで、逢瀬いなか体験交流協議会と協力しながら、多くの方に向けて、農業や里山を楽しめるいなか体験活動を行っています。
○これからも愛される逢瀬を目指して
今までは主に首都圏へ魅力発信をしてきましたが、市内の方にこそ、身近なところに知らなかった発見や感動、豊かな自然があることを知ってもらいたいですね。これからも逢瀬が市民に愛され、その愛がどんどん市外にも広がっていくことを信じて、逢瀬の魅力を発信し続けていきたいです。
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