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横手市の鳥獣被害を考える(1)

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秋田県横手市

昨年は全国的にクマが異常出没し、県内では目撃情報や人身被害のニュースが連日報じられました。当市でも、目撃件数、捕獲頭数とも例年を大きく上回り、まさに異常事態でした。加えてイノシシやニホンジカの生息域が北に広がっており、近年は当市でも目撃され、農作物被害が発生しています。
今回の特集では、鳥獣がもたらす深刻な被害と、鳥獣被害防止のための対策を紹介します。

■鳥獣被害の発生状況と現状
今年度のクマの捕獲数は、1月末現在、109頭となっており、例年の2倍を超える異常な事態です。
異常出没の原因として、山ではクマの餌となる木の実が凶作だったことや、里山の手入れが行き届かずやぶ化し、クマの生息域と人の生活圏との境界があいまいになっていること、個体数が増加していることなど、さまざまなことが言われていますが、はっきりとしたことは分かっておらず、今後も出没や被害が多く発生することが、非常に懸念されます。
イノシシは、平成23年度に県内で初めて目撃され、平成26年度には市内の中山間部でも捕獲されています。さらに令和元年度からは目撃が増加し、水稲や野菜類への農作物被害が確認されるようになりました。また、目撃情報の範囲が拡大しているため、今後は農作物被害のみならず、人の生活圏への侵入も懸念されます。
一方、ニホンジカの目撃はまだ少なく、被害はあまり確認されていませんが、隣県では個体数が増加し、農業被害、林業被害が発生しています。
こういった動物の出没が増えている原因は、温暖化による降雪量の減少や、耕作放棄地の増加によるとの指摘もあります。

▽横手市の鳥獣捕獲数

■クマの被害の傾向
県内では毎年クマによる人身被害が発生していますが、市では平成24年を最後に発生していません。しかし、市内の中山間部のほぼ全域において、モモやブドウ、リンゴなどの果樹をはじめとする農作物への被害が確認されています。また、近年は河川などのやぶを伝って広範囲に移動し、住宅地や公園などのほか、これまで目撃のなかった場所にも頻繁に出没しています。
このように、人の生活圏への出没が相次いでいることから、いつどこで人身被害が発生してもおかしくない状況です。

●クマから身を守るために
▽クマに出会わないために
クマは人を避けて行動します。クマが人を襲うのは、クマ自身が身を守るためがほとんどですので、バッタリ出会わないようにするために、鈴やラジオなどで音を鳴らしながら行動し、やぶには近づかないようにしましょう。特にクマの活動が活発になる朝夕は注意が必要です。

▽クマを近づけないために
クマは嗅覚に優れているため、においのあるものに誘引されます。生ごみなどを野外に放置せず、エサになるものはできるだけ排除しましょう。栗や柿などの実のなる木は放置せず、適切に管理しましょう。

▽もしも出会ってしまったら
走って逃げずに、ゆっくり後ずさりする。
万が一、襲われたら、腕で頭をかばい顔を伏せる。

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