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特集 地球温暖化を考える

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秋田県横手市

撮影場所:山内地域

2023年8月31日に横手市では秋田県の観測史上最高気温となる39.2度を記録しました。また、毎年全国各地で大雨や土砂災害による大きな被害が報じられており、昨年7月14日からの記録的な大雨は、県内各地に甚大な被害をもたらしました。
これらの異常気象や災害をもたらす大雨が頻発する背景の一つに『地球温暖化』の影響があると考えられています。地球温暖化が叫ばれる中、環境問題を他人事ではなく『自分事』として捉え、行動するためのきっかけとなるよう、今号では地球温暖化について特集します。

■地球温暖化のメカニズム
地球の表面は太陽のエネルギーで温められています。温められた熱の一部は大気中の二酸化炭素(CO2)に吸収されて、地球上に残ります。大気中の二酸化炭素の量が適度なら地球全体の気温はほどよく保たれますが、量が増えすぎると熱が余分に残り、地球全体の気温が上がってしまいます。これを『地球温暖化』といいます。地球温暖化に及ぼす影響がもっとも大きい温室効果ガスが、二酸化炭素です。人類は石油や石炭などの化石燃料を燃やしてエネルギーを取り出し、経済を成長させてきましたが、経済の成長と共に大気中の二酸化炭素濃度は、産業革命前に比べて40%以上も増加しました。

■気温や気候の変化
世界の平均気温は上昇しており、秋田県でも100年あたり1.5度のペースで上昇しています。世界や日本全国と比べても、秋田県の上昇幅は大きいといわれているほか、雨の降り方も『短時間に降る強い雨』が増加傾向にあります。

▽横手市の日平均気温の変化
年・気温:
・1983年…10.2度
・2003年…11.2度
・2023年…12.9度
出典:気象庁ホームページ

■地球温暖化を学ぼう
イラスト出典:気候変動適応情報プラットフォーム

●地球温暖化が進むとどうなるの?
地球温暖化が進行すると南極や北極の氷が溶けて海水面が上昇し、海辺の地域が沈んでしまったり、大雨や洪水などの気象災害が頻発することが考えられます。また、異常気象が原因で水不足になったり、農作物が採れなくなるなど、私たちの生活に影響が出るともいわれています。

▽秋田県内における気候変動の例
・豪雨の激甚化(げきじんか)による水害や土砂災害の発生
・農作物の品質低下ほか

(海水面の上昇)
(大雨による災害の発生)
(病気や熱中症患者の増加)
(水や食料不足)

●地球温暖化対策は『緩和』と『適応』の継続が重要
イラスト出典:気候変動適応情報プラットフォーム

『緩和』は温室効果ガスの排出量を削減し、温暖化の進行を防ぐための対策です。『適応』はある程度の気候変動の影響は避けられないため、その影響から私たちの暮らしや自然を守るための対策です。

※イラスト詳細は、本紙またはPDF版をご覧ください。

●地球温暖化防止のための横手市の取り組み
▽2023年4月に脱炭素社会の実現に向けて、3者で基本合意書を締結
温室効果ガス排出量算定・可視化クラウドサービスを活用し、脱炭素化に向けた動きの強化が目的です。横手市はサービスを活用した排出量削減の実践と普及啓発を、(株)北都銀行は当事者間の連携調整と事業実現に向けた提案を、(株)ゼロボードはサービスの提供や改良、データベース管理を行います。

▽ごみに関する出前講座
正しいごみの分別や減量を学び、実践することは温室効果ガスの削減につながります。出前講座は市民の皆さんが学びたい内容に合わせて開催しています。今年5月に行われた横手消費者の会総会後の出前講座では、不用品の再利用や、節電を意識したエアコンの使い方について話し合いました。

※生活環境課へお問い合わせください
【電話】35-2184

■地球温暖化防止のためにできること
●Interview 株式会社北都銀行 頭取 伊藤新さん
(株)北都銀行は2021年に『北都グリーンアクション』を開始し、脱炭素の取り組みを継続的に行っています。

▽取り組みの目的は?
地球温暖化防止に向けた取り組みは、持続可能な社会の構築に向けて必然の取り組みです。『北都グリーンアクション』を通じて、脱炭素を秋田県のさらなる発展につなげていくことを目指しています。県内の豊富な再生可能エネルギーを活用し、新たな産業の創出と産業集積をつくり出すことができれば、県内に雇用が生まれ、地域の発展につながるものと考えます。

▽代表的な取り組みは?
2023年2月に、GX(グリーントランスフォーメーション)室を設置し、企業の脱炭素経営に必要な『知る(脱炭素の必要性の理解)・測る(CO2排出量の見える化)・減らす(CO2削減の取り組み)』の各ステップに応じた支援を行っています。2023年4月の脱炭素社会の実現に向けた基本合意書の締結((本紙)4ページに記載)は知る・測るの一例です。今後、地域全体の脱炭素化に向けた連携を実施していきます。
また、今年4月には羽後ガス(株)様が提供する環境負荷の少ないカーボンオフセットLPガス(※注)を横手支店と横手西支店に導入し、実質的にCO2フリーのガスを活用した店舗運営を実現しています。

▽今後の目標を教えてください
企業の脱炭素への取り組みはエネルギーコストの削減につながり、再生可能エネルギーの地産地消を共に進めることで、地域経済の資金循環が活性化され、地域の魅力・価値向上にもつながります。当行は2050年のカーボンニュートラルを目標としており、今後も自社および地域の脱炭素に積極的に取り組みます。

■地球温暖化を『自分事』として捉え行動しよう
できることからはじめませんか?

▽(取り組む)身近にできることを実践してみよう
・マイバッグの利用
・食品ロスの削減
・冷蔵庫の整理整頓

▽(check)あきた省エネ家電購入応援キャンペーン
県では省エネ効果のある家電を購入・設置した世帯に1台あたり最大2万円相当の商品券などをプレゼント!詳細はお問い合わせください。

問合せ:キャンペーンコールセンター
【電話】018-803-6863

▽(備える)クーリングシェルターをご利用ください
熱中症により人の健康に重大な被害が生ずる恐れがある場合に、横手市では安全・安心メールを通じて『熱中症特別警戒アラート(熱中症特別警戒情報)』などの情報を市民の皆さんに伝達します。その際、次の施設を『クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)』として開放しますのでご利用ください。なお開放時間は各施設の開館時間に準じます。また休館日は開放しません。

開放施設:
(1)Y2ぷらざ
(2)十文字図書館
(3)増田図書館
(4)平鹿図書館
(5)雄物川図書館
(6)大森図書館
(7)増田庁舎
(8)雄物川庁舎
(9)山内庁舎
(10)大雄庁舎

問合せ:生活環境課
【電話】35-2184

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