◆交易と公益の歴史を持つまちで進む離島振興、女性活躍、移住支援
山形県北部に位置し、北に鳥海山、南に月山(がっさん)を望む酒田市は雄大な庄内平野を流れる最上川の河口に開かれたまちです。
古くから最上川の舟運と海上交易の要所として栄えてきた酒田では「三十六人衆」と呼ばれる町の代表たちが自治を行ってきたとされます。寛文12年(1672年)に幕府の御用商人の河村瑞賢翁が上方(かみがた)に通じる西廻り航路を整備するとさらに発展。酒田商人は「徳を施し、得をえる」という哲学を持ち、「日本一の大地主」と称された庄屋・豪商の本間家も飢きんへの備えや海岸への防砂林の植林に取り組みました。
酒田港は山形県唯一の重要港湾に指定され、また平成3年には庄内空港が開港し、首都からのアクセスが向上しました。市街地から30分ほど移動すれば、大自然の中で登山やスキー、海水浴、釣りを楽しむことができるなど酒田市は観光資源にも恵まれています。
■海と山、川、島。変化に富む自然と食材に恵恵 まれた「美酒美食のまち」
◇標高2,236mの日本百名山 鳥海山
山形県と秋田県にまたがり、日本海に裾野を浸した秀峰。山麓の人々は古くから守り神として崇めてきた。
◇酒田港や最上川河口を一望 日和山公園
北前船の出港前に日和を見た丘にあり、酒田港や最上川の河口を一望できる。木造の六角灯台が立ち、麓の池には1/2サイズの北前船が浮かぶ。
◇酒田舞娘の踊りと食事を楽しめる 舞娘茶屋相馬樓・竹久夢二美術館
料亭「相馬屋」を修復し、「相馬樓」として開樓。2階の演舞場では酒田舞娘が踊りを披露。竹久夢二美術館を併設する。
◇造形が美しい、明治26年建造の米穀倉庫 山居(さんきょ)倉庫
明治時代から米保存倉庫として使われ、国史跡に指定された米どころ酒田のシンボル。NHK のドラマ「おしん」のロケ地となった。
◇パワースポットとしても人気 玉簾(たますだれ)の滝
落差63m、幅5mの直瀑。古来の山岳信仰の修験場で滝の前に御嶽神社が祀られている。寒さの厳しい時期には氷瀑が現れる。
◇大火復興と防災のシンボル 大獅子
大小合わせて16体の獅子が市内各所に設置されている。5月19日から21日の酒田まつりの山車行列では16体がまちを練り歩く。
◇令和5年「日本ご当地ラーメン総選挙」1位 酒田のラーメン
スープは魚介だしに醤油を合わせたもの、麺は自家製の店が多い。令和4年度に文化庁の「100年フード」に認定された。
◇そばの実の風味がおいしい むきそば
殻をむいたそばの実をゆで上げ、冷たいだし汁をかけて食す。もともとは関西地方の寺院で食されていた精進料理で、江戸時代に北前船で酒田に伝わったとされる。
◇世界的写真家・土門拳氏の展示館 土門拳記念館
酒田市生まれで名誉市民第一号の写真家・土門拳の作品約13万5000 点を収蔵、ライフワーク「古寺巡礼」シリーズなどを展示する。
◇明治22年開設の私設美術館 本間美術館
本間家が大名から拝領した品や茶道の道具などを所蔵する。敷地内には旧別荘「清遠閣」や国指定名勝庭園「鶴舞園」が。
◇庄内米と鳥海山の伏流水で醸造 酒田の日本酒
良質な庄内米と水を生かし、酒造りの技術者集団、杜氏(とうじ)のこだわりで仕込まれた各蔵元の銘酒を味わえる。
※写真は本紙をご覧ください。
◎Sakata City
人口:96,137人(令和5年9月30日現在)
面積:602.98平方キロメートル
市の木:ケヤキ
市の花:トビシマカンゾウ
市の鳥:イヌワシ
【URL】https://www.city.sakata.lg.jp
■歴史や文化が息づき人間らしい暮らしのできるまち
酒田市長 矢口明子
日本海の幸に恵まれた本市は米どころでもあり、野菜や果物もおいしく、これらを生かした酒田フレンチや酒田ラーメンなどを楽しむことができる「美酒美食のまち」です。奥深い歴史や文化が息づく本市の市街地はコンパクトにまとまり、通勤時間は短くてすみ、家庭と仕事を両立しやすく、人間らしい暮らしができるはずです。移住先として選んでいただけるよう、本市は IT や再生エネルギー関連産業の振興を図るとともに移住促進策を講じ、テレワークの環境も整えています。
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