◆令和6年4月から公共安全モバイルシステムが始まります
公共安全モバイルシステム(旧:公共安全LTE(PS -LTE))は、主に国や地方自治体、インフラ事業者といった公共機関が使用できる、携帯電話技術を活用した通信手段です。近年、自然災害が激甚化・広域化し、各機関が相互に有機的な情報共有・連携を行って災害に対処することがこれまで以上に求められています。
総務省では、災害発生時等でも音声のほか、画像・映像を送れる通信能力を持つ「公共安全モバイルシステム」の実現に向けた検討を行ってきました。このシステムは市販のスマートフォンを活用できるため、機器の低コスト化も実現できるほか、スマートフォンアプリ等を活用することで、組織内外の円滑な連絡・情報共有を実現するものです。
公共安全モバイルシステムは、大きく3つの特長があります。1点目は、1台の端末で複数事業者のモバイル網に接続することができること、2点目は、災害時等でもデータ通信量増加の影響を受けにくいネットワークになっていること、3点目は、災害時優先電話機能が選択可能なことです。
すでに、米国や韓国などの諸外国では、公共安全モバイルシステムに類する無線システムが導入されています。我が国でも令和6年4月から一部の電気通信事業者が提供を開始する予定です。
公共安全モバイルシステムは、災害時において、防災関係機関相互の円滑な情報共有を行える有効な通信手段の1つであり、多くの主体が利用することで、より相互に円滑かつ高度な情報共有が期待できるものです。
災害時に止まらず、平時も各機関で公用携帯電話として使用できます。新しい通信手段としてぜひ導入をご検討ください。
【公共安全モバイルシステム(旧:公共安全LTE)とは】
・公共安全モバイルシステムは、携帯電話技術(LTE、5G NSA)を活用した公共機関向けの通信システムです。
・市販のスマートフォン(Android、iOSが使用可)を用いて複数の携帯電話事業者に接続することができます。
・公共安全モバイルシステムは、電気通信事業者がサービスとして通信回線を提供し、情報共有する際に使用するアプリなどについては、ユーザー自ら選択して導入し、利用していただきます。
▽災害時は、関係機関間で、映像等による被害状況を共有する際に使用。
▽平時は、通常業務等の連絡用として使用。
※詳細は本紙をご覧ください。
【公共安全モバイルシステムの活用事例】
マルチキャリア対応(複数のモバイル網に接続可能)のほか、つながりやすい通信回線を利用できる公共安全モバイルシステムの特長を生かし、災害でもリアルタイム性の高い現状把握と対応を実現することで、より迅速かつ的確な災害対応に貢献することができます。
● 例1:被害地の位置情報と被害状況の共有
● 例2:動画や画像を活用し被害状況や活動の様子
※詳細は本紙をご覧ください。
お問い合わせ:総務省 重要無線室
【メール】ps-lte@ml.soumu.go.jp
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