◆「水とみどりの輝くまち」の起業家や子育て世帯への手厚い支援
宮城県の南端にある丸森町は年間平均気温が約12度と県内では比較的温暖で、ニホンイノシシや常緑広葉樹のウラジロガシの北限の地とされてきました。
阿武隈山脈の支脈に囲まれた盆地にある町を西から東へ貫流するのが東北第二の大河、阿武隈川(あぶくまがわ)です。
水資源に恵まれる丸森町は農業が盛んで、名産品はコシヒカリや「ころ柿」と呼ばれる干し柿、大根の乾物のへそ大根、えごま油など。
阿武隈川は古くから人々の生活に深くかかわり、江戸時代には米、明治時代には材木や木炭などを運ぶ小鵜飼舟と呼ばれる舟が行き交いました。
舟運の名残を今に伝えるのが奇岩の景観の中を行く阿武隈ライン舟下りです。
丸森町では川や森の豊かな自然を生かしたグリーンツーリズム、変化に富んだコースを自転車で走行する10月のサイクルフェスタ丸森、11月の丸森ウォークラリー大会などで交流人口の拡大と地域経済の活性化が図られています。
■自然の中のサウナ、猫猫 の石碑碑……ユニークで魅魅 力あふれる観光資源
◇江戸時代から整備されてきた美しい棚田 大張沢尻(おおはりさわじり)棚田
東日本では珍しい石積みの畦畔(けいはん)の棚田。農林水産省の「つなぐ棚田遺産」や「日本の棚田百選」に認定される。
◇大正ロマンを今に伝える 蔵の郷土館 齋理屋敷(さいりやしき)
江戸時代から昭和初期にかけ、七代にわたり呉服の商売、味噌、醤油の醸造、縫製業などで栄えた豪商、齋藤理助氏の屋敷。12の建造物等は国登録有形文化財に登録されている。
◇一夜限りの夏のおまつり 齋理幻夜(さいりげんや)
8月、齋理屋敷とその周辺が約1,000 基の手作り絵とうろうで幻想的な空間に。屋敷前は歩行者天国となり、夜店が立ち並ぶ。
◇五穀豊穣と地域の安全を祈願 奉射祭(やぶさめ)
寛永20年(1643年)に始まったとされる。小斎鹿島神社の宮司による天候を占う神事の後、10人の弓士が矢を射る。
◇春の丸森を盛り上げるイベント 全国丸森いち
植木、木工品の販売、飲食などの約100店が集まる春の風物詩。50回目を迎えた昨年は航空自衛隊のブルーインパルスが展示飛行した。
◇森の中のプライベートサウナ MARUMORI-SAUNA(マルモリサウナ)
不動尊公園キャンプ場内にあり、貸し切りでフィンランド式サウナを楽しめる施設。体が温まったら川にダイブ。
◇まちを見守り続ける 猫碑(ねこひ)
「猫神様」と呼ばれる石碑や石像が町内に80基以上ある。養蚕の大敵のネズミを駆除する猫を大切にしていた人々がまつったとされる。
◇400年以上の歴史をもつ 丸森和紙
水質の良さなどから古くから紙すきが行われており、仙台藩御用紙として保護され発達した。丈夫で柔らかく、特有の張りがある。
◇県内産の椎茸をたっぷり使った 椎茸ラーメン
酸味を利かせた醤油ベースのスープ、県内産のシイタケを使った町の名物ラーメン。阿武隈ライン舟下り乗船場の食堂で提供される。
◇粘りが強く、香りもいい特産品 自然薯(じねんじょ)
細長いシートに種芋を入れ、真っ直ぐに育てた自然薯は町の秋の特産品。強い粘りとほのかな甘みが特徴。
※写真は本紙をご覧ください。
◎Marumori Town
人口:11,928人(令和5年12月1日現在)
面積:273.30平方キロメートル
町の花:やまゆり
町の木:すぎ
町の鳥:うぐいす
【URL】https://www.town.marumori.miyagi.jp
■人と地域が輝き、豊かで元気な町に
丸森町長 保科郷雄(ほしなくにお)
昭和29年に2町6村が合併して誕生した丸森町では各地区で特色ある住民自治活動が行われており、令和5年度の過疎地域持続的発展優良事例表彰において「一般社団法人筆甫(ひっぽ)地区振興連絡協議会」が総務大臣賞を受賞いたしました。本町は地域の個性を生かした協働のまちづくりを進めるとともに、移住・定住の流れをつくるべく起業支援や企業誘致、子育て支援などの施策に力を入れ、将来像である「人と地域が輝き、豊かで元気な町・まるもり」の実現を目指してまいります。
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