◆TOPICS 01 高齢者等外出支援
誰もが快適に移動できるまちへ
出かけっCAR(かー)・ふじえだ足(あし)すと号
高齢者の外出や移動をどう支援していくか、この課題を検討するため、藤枝市は平成 30年に関係部局と福祉団体などが参加する高齢者移動支援研究会を立ち上げ、地域と連携しながらさまざまな施策を講じてきました。
令和元年度に始めた、出かけっCARサービス支援事業は各地区の社会福祉協議会などが運転ボランティアを組織化し、車両は藤枝市社会福祉協議会が市と連携してリースしたものを提供する取組で、現在、6地区で実施されています。運転ボランティアは講習を受ける必要があり、市はその受講費用なども負担しています。
また、市は令和5年度に自家用有償旅客運送制度の事務・手続きの権限を国から移譲されており、すでに2地区の団体が登録をすませ、福祉のための運送として買い物支援などを有償で行っています。
さらにサロンや会食会など高齢者の集まりの場への送迎をボランティアと市の協働で行う、ふじえだ足すと号の運行事業や、通院送迎を行うクリニックに車両保険料や整備費用を補助する仕組みなどを設けています。
・高洲地区の出かけっCARの取組。荷物を運ぶのを手伝うことなどは生活支援事業として有償で行える。
・買い物支援などで活躍する大洲地区の出かけっCAR。自宅からスーパーマーケットなどの目的地に直行するなどきめ細かな移動支援が可能。
・ふじえだ足すと号は平日の昼間に1日1便以上運行している。高齢者が外出し、社会参加することは介護予防にもつながる。
◆TOPICS 02 デジタル田園都市国家構想
公共施設の夜間貸出と災害への備え
スマートロックシステム
ロボットを利用した小学生のプログラミング学習など先端技術を積極的に活用してきた藤枝市は令和2年度からスマートフォンやパソコンで公共施設の予約ができるシステムを導入しており、今年3月21日に、これをリニューアルしました。
新たな機能として採り入れたのがスマートロックのシステムで、市立小中学校などの体育館や柔剣道場28か所の施設に導入しています。これまでは市民が夜間に利用する際、管理人の家まで鍵の受領・返却に行く必要がありましたが、スマートロックであればオンラインで予約した際、自動的にパスワードが発行され、鍵保管用ボックスに入力すれば鍵を取り出せます。スマートロックは指定緊急避難場所にも導入しました。災害発生時、担当職員への参集通知で一斉にパスワードを伝達することにより、真っ先に駆けつけた職員が解錠できるようにして対応の迅速化を図るものです。
・スマートロックを利用した鍵保管ボックス。暗証番号を入力し、決定ボタンを押せば解錠する。施設利用後は鍵を戻し、決定ボタンを押して施錠。
・リニューアルした藤枝市公共施設予約システムの画面。予約後、キャッシュレス決済を行うこともできるようになった。
◆TOPICS 03 藤枝市民大学
「いつからでも学び、チャレンジできるまち」へ
市民の多様な学びのニーズに応え、地域社会・地域経済を担う “人づくり” を進めるため、令和4年度に藤枝市が設置した地域大学で、10 代から 80 代の幅広い年代の市民が受講しています。コースは3つ。「一般教養コース」は、郷土の歴史や産業、文化を学ぶ「地域学講座」と健康や科学、最新の社会情勢など知識を広げる「一般教養講座」で幅広い学びを提供しています。
「リカレント教育(学び直し)コース」では、大学の専門的な講師に加え、首都圏の企業経営者などから会計やマーケティング、プロモーションなどビジネス現場で必要とされる実践的な学びを提供しています。「資格取得・リスキリングコース」は、宅地建物取引士や CAD などキャリアアップや起業、転職等に向けた資格取得や実践的なデジタルスキルの習得を目指すもので、本コースを受講し、受講年度内に資格を取得した受講生には報奨金を贈呈することで、新たなチャレンジを支援しています。
藤枝市民大学でのスキル取得を生涯にわたり、公的に証明することで、就職や転職を支援するため「学習歴のデジタル証明(オープンバッジ)」を国内自治体で初めて導入し、「第一回オープンバッジ大賞」では、自治体で唯一「優秀賞」を受賞するとともに、文部科学省の「生涯学習履歴の可視化に関する研究事業」のモデル事業にも選定されました。
・リカレント教育コースを修了した受講生にオープンバッジ(学習歴のデジタル証明)を授与。
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