■独立行政法人の取組事例
~情報発信に関する事例~
独立行政法人評価制度委員会は、各府省の大臣が策定する独立行政法人の目標や業績の評価をチェックする重要な役割を担っています。こうした目標や評価の点検を通じて、各主務省・法人の取組を横断的に把握することができます。
そこで、同委員会は、独立行政法人の業務運営や事業運営において参考にできるよう、各法人に共通して適用可能な取組のうち先進的な事例を、積極的に収集および展開し、各分野で活躍する独立行政法人の取組を支援しています。
先述のシンポジウムにおいては、人材確保・育成に関する3法人の取組事例を御紹介したところですが、ここからは、令和6年2月15日開催の独立行政法人評価制度委員会において共有した、情報発信に関する独立行政法人の取組事例を御紹介します。
今回御紹介するのは、(1)酒類総合研究所による研究成果を交えた魅力的なコンテンツを、関係機関と連携して発信している事例と、(2)農業・食品産業技術総合研究機構による理事長のリーダーシップで組織をまとめ、効果的な情報発信を行っている事例です。
(1)小規模法人ながら、研究成果を交えた魅力的なコンテンツを、関係機関と連携して発信している事例【酒類総合研究所】
[背景・課題]
▼背景
累次の日本産酒類の輸出促進の政府方針
日本産酒類に関する正しい知識の普及・醸成はますます重要
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▼課題
積極的な情報発信のための体制作り
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体制作り
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[取組:体制作り]
▼広報業務を重視した組織作り
第4期~:冊子類担当部門名に“広報”を入れ、広報専担職員1名を配置し、広報活動重視の姿勢を組織内に浸透
▼プロジェクトチームの創設
第5期~:理事長主導の下、企画調整担当部門にプロジェクトチームを創設し、新たな取組に部門横断的に対応
○酒類に関する国内唯一のナショナルセンターとして、科学的に明らかとなった日本産酒類の魅力や日本産酒類のブランド価値向上に資する情報を発信
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制作
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[取組:制作した主な情報発信ツール]
・「Handy Storage Guide to Sake(日本酒保管ガイド)」
取扱事業者向けに、日本酒の保管方法について、研究成果を交え、わかりやすく説明
・「Japanese SakeEssentials~日本酒を学ぶ集中講義~」
海外の方向けに、動画で日本酒の歴史や楽しみ方(料理とのペアリング等)を紹介
・「日本酒ラベルの用語事典」
インバウンド向けに日本酒を選ぶ際に役立つよう、ラベルを解説
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発信
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[取組:関係機関等との連携(情報の効果的な発信・拡散)]
▼メディアへの積極的な情報提供
▼関係機関との連携
・国税庁や関係省庁主催の会議や日本産酒類関連イベント、国際的なイベント(G7広島サミット等)の場で動画・冊子類の上映や配布
・在外公館、日本貿易振興機構(JETRO)への活用呼びかけ
法人の取組事例の紹介(総務省 HP)
【URL】https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/singi/dokuritu/02gyokan01_04000291.html
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