■Vol.3 モロカイ島
市国際交流員から見た本市の魅力や母国の文化などを紹介するこのコーナー。今回はモロカイ島を紹介します。
モロカイ島は、私の日系二世の祖父が生まれ育った場所。人口約7,300人で、オアフ島から飛行機で30分の距離にあり、こんなにも街並みが違うのだと思わせるほどの田舎です。高層ビルやショッピングモールはもちろん、信号すらない島だからこそ、人々の目を自然に向けさせてくれます。人がどこにも見当たらない夕焼けのパポハクビーチや歴史深く息をのむほど美しい絶景を誇るカラウパパ国立歴史公園など、わずかなハワイ旅行者しか足を踏み入れていないであろう観光スポットがたくさんあります。そして、オアフ島に比べて時間がもっとゆっくり流れていき、その落ち着いた空気が心と体を癒してくれます。
釣りや狩りをするモロカイ住民が多く、その土地で取れるものを食べることが主流。現代化したオアフ島と違い、モロカイ島はハワイの昔からの生活様式が垣間見える島です。私の家族も、待ち網漁や鹿狩りの習慣が代々受け継がれてきました。大変な準備をして山の奥で鹿を仕留め、その肉を数カ月後に食べるというプロセスが、「いただきます」の重さや命と食の大切さを教えてくれました。また、鹿の増加により森林や農作物への被害が課題になっている今、生態系における人間の役割や自然との共生、環境保護対策などについても考えさせてくれます。ぜひ、次のハワイ旅行はモロカイ島に行ってみてください。
問合せ:文化国際課
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