◆フンボルトペンギンの換羽
ペンギン・ライオン・フラミンゴ担当 山嵜 豊(やまざき ゆたか)技術員
皆さんはペンギンが好きですか?嫌いですか?この質問をよくイベントでするのですが、ほとんどの人は好きだと答えます。
しかし、ペンギンは時期によって姿が変わることを知っている人はあまりいません。そこで、今回はペンギンの姿が変わる換羽についてお話ししていきたいと思います。
まず、フンボルトペンギンは、南米のチリやペルーの海岸などに生息しています。日本の気候でも飼育しやすいため、多くの動物園や水族館で見ることができます。桐生が岡動物園でも現在13羽のフンボルトペンギンを飼育しています。
しかし、このフンボルトペンギンは、世界で約2万羽しかおらず、絶滅危惧種に指定されています。
そんなフンボルトペンギンは、左上の写真(本紙参照)のように、毎年夏に羽が全て抜けて生え変わる換羽をします。よくお客さんから「病気ですか?」と聞かれますが、健康な姿です。この換羽によって羽の撥水性を保つことができます。
またヒナは、左下の写真(本紙参照)のように、最初はもこもことした産毛ですが、巣箱の外に出てくる亜成鳥(子供)になる頃には、産毛が抜けてペンギンらしい姿になります。しかし、成鳥と写真を見比べると、顔の周りや首の下のラインなど成鳥との違いがあります。
この亜成鳥も夏の換羽をすると成鳥の姿となり、大人の仲間入りをします。現在桐生が岡動物園には2羽の亜成鳥がいます。この仔たちの換羽前の姿と換羽後の成鳥の姿を今なら見られるかもしれないので、興味がある人はぜひ見に来てください。
問い合わせ:未来へはばたけ山田製作所桐生が岡動物園
【電話】22-4442
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