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歴史にふれる

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茨城県かすみがうら市

■特別展 開催中 「竹内百太郎の生涯」(7月15日まで)
今月は、本市の歴史人物竹内百太郎が手本とした楠木正成(くすのきまさしげ)についてご紹介します。

令和6年(2024)は、元治(げんじ)元年(1864)に水戸藩天狗党が筑波山に挙兵してから160年となる年です。天狗党三総裁の一人で、中心的な役割を果たした人物が安食村の竹内百太郎です。その百太郎が手本とした歴史人物が楠木正成です。楠木正成は南北朝時代に活躍した武士で、後醍醐天皇に忠臣として仕え、その武勇によって建武の新政へと導きました。正成の行動理念は「一族や一武士の利益を優先するのではなく、天下静謐(てんかせいひつ)(天皇の命を受けて将軍が逆賊を退治し、全国にわたる平穏な社会状況にすること)を願う」というものでした。この公の精神、理念や行動は時代を超え、日本人の誠心と憧れの象徴とされました。
竹内家には、百太郎が書き残した「箏曲(そうきょく) 菊水(きくすい)の一節」が伝わっています。この曲は、楠木正成と息子(正行)の別れの場面を描いたもので、百太郎が家を出る際に書き残しました。「菊水」とは、楠木正成が後醍醐天皇から賜った家紋で、天皇家の菊の紋章に流れる水をあしらったものです。幕末の志士はこの家紋を楠木正成の象徴として、尊王の精神で活動していきました。力強さを感じさせるこの書からは、自分の子孫に対し竹内家を託したことや、尊王の精神を忘れてはならないという強いメッセージを感じることができます。
今回の特別展では、楠木正成の精神で国事に奔走した竹内百太郎の生涯を、数多くの貴重な資料から紹介します。また、記念行事として、7月15日に「天狗党史跡ウォーク」を開催します。天狗党員が逗留(とうりゅう)した紀州屋跡、筑波山挙兵の日に参拝した鈴宮(すずのみや)稲荷神社、党員の墓がある東耀(とうよう)寺などを解説つきで歩いて巡ります。ぜひ、ご参加ください。
(事前予約制:定員50名)

問合せ:歴史博物館
【電話】029-896-0017

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