『自律神経をととのえる』
私たちの体は、呼吸や体温、血圧、心拍、消化、代謝、排尿・排便など、生きていく上で欠かせない生命活動を維持するために24時間365日、休むことなく働き続けています。意識的に「筋肉動け!」とか「汗をかけ!」と体に命令せずとも、体が自然にそれらを調整してくれています。気温が高くなれば汗をかき、体温を調節します。また、食べ物を食べると胃や腸が動き出す消化も、自律神経の働きによるものです。
自律神経は、交感神経と副交感神経に分かれています。おおまかに説明すると交感神経は、体を活発にする機能、副交感神経は体を休ませる機能といえます。
実は、この自律神経の乱れが起きやすいと言われるのが春です。春は1年のうちで寒暖差が大きく、気温の変化に対応するため、身体は交感神経の働きが優位な状態(緊張状態)が続きやすくなります。よって疲れがたまりやすい、免疫力が下がる、胃腸の働きが落ちる、肩や腰が痛くなる、身体が冷える、寝つきが悪くなるなどの症状があらわれやすくなります。さらに、春は異動や転勤、進級や進学など新たな生活のスタートの時期です。生活や環境が大きく変わることで、普段より緊張する機会やストレスを感じることが多く、自律神経が乱れやすくなります。
◆自律神経の乱れを防ぐために
・決まった時間に起床し、朝食を食べる。(起床したら朝日を浴びることも大切です)
・自律神経を整える作用のあるビタミンやカルシウムなどのミネラルを積極的に摂るよう意識する。
ビタミンC…みかんやいちごなどの果物、野菜、いも類
ビタミンA…緑黄色野菜(人参など)、卵、レバー
ビタミンE…ナッツ類、魚介類、西洋かぼちゃ、アボカド
カルシウム…乳製品、豆腐、ゴマ、煮干しなど
・良質な睡眠をとる。(就寝前はパソコンやスマートフォンの使用は控えましょう)
・体温調節ができる服装を心掛ける。
・ストレスを解消させる。(休息も必要ですが、自分が行える範囲で体を動かすこともストレス解消に効果があります)
(健康福祉課 保健師)
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