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国際交流員シルビアさんの「Moriya’s diary!」

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茨城県守谷市

■サマータイム
もうすぐ春分の日です。そして、じきに桜も咲き始め、花見のシーズンが始まります。皆さん、お花見を楽しみにしていますか? 私はとても楽しみにしています。守谷の花見ベストスポットはまだわかりませんが、必ず見つけます!
もう一つの楽しみにしているのは、ドイツと日本の距離が縮まることです。ここで言う「距離」は地理的な距離ではなく、時間的な距離です。理由は省エネのためにサマータイムが始まるからです。ドイツでは、3月の最後の週末に、「サマータイム」に変更します。時刻を1時間進めて、時計が1時59分を示すと、その1分後は2時ではなく3時になります。そのため、ドイツとの時差が7時間になります。
ちなみに、10月にも同じことが行われます。時刻が「標準時」になり、時差がまた8時間になります(「冬時間」と言う人もいますが、本当は「標準時」です)。複雑ですか? でも、インターネットのおかげで、時計の変更が自動的に行われるようになりました。
「サマータイム」はもともと、1916年、第一次世界大戦のときに、エネルギーと費用を節約するために導入されました。ドイツだけではなく、ヨーロッパの他の国もサマータイムを使っていましたが、戦後の1919年に廃止しました。オイルショックによって、1980年に再び導入され、その後で欧州共同体(現在のEUの基礎の1つ)がすべての国のための統一規則を導入しました。それにより、EUの国同士で物資の輸送が楽になりました。
「夏は日が長い!」と感じます。夏に、日が沈む時間は大体9時過ぎなので、夜遅くまで外にいられます。一方、冬は明るくなるのが早いので、起きるのも少し楽になります。
しかし最近では、批判の声も増えています。毎日時間通りに薬を飲む人や体内時計への健康被害が懸念されているからです。また、夏に節約できるエネルギーを冬に消費してしまうため、省エネにあまり効果がないという研究もあります。EUの一部の国々は、時間の変更の廃止を求めていて、2018年の調査では、回答者の多くの人が廃止に賛成しました。2021年、EUも「サマータイムの廃止」を決定しましたが、今後、EUの「標準時」を決めたほうがいいという意見もあります。ただ、EUの地域は広いため、この決定は非常に難しいことで、ヨーロッパの人々は今でも年二回、時計を回し続けています。

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