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【特集】地震に備えて 1

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茨城県守谷市

今年1月の令和6年能登半島地震により、大きな被害があったのは皆さんご存知だと思います。
「地震大国」と言われている日本では、いつどこで大地震が起きても不思議ではなく、決して他人事ではありません。
今回の特集では、守谷市でも地震が発生した場合を考え、命を守るためにとるべき行動、日頃からできる備えなどを改めて紹介します。

■守谷市から被災地へ
守谷市では、今回の能登半島地震の1日でも早い復旧・復興を目指し、職員を派遣しました。実際に被災地へ支援に行った職員の声をお届けします。

○保健予防活動(保健師)
派遣期間:1月8日~13日
「日頃から自分でも準備を!」
地震が起きてから約1週間で現地へ行き、輪島市内の各避難所を回りました。ライフラインも分断される中、トイレの整備が始まっていました。慣れない環境と疲れ、寒さの中、断水で手洗いもできず、インフルエンザなどの感染症が増えている状況でした。家が倒壊し、瓦礫の中から身一つで避難している方の中には、普段飲んでいる薬がなく、困っている方も。普段から薬などの準備が大切だと痛感しました。

○避難所運営支援
派遣期間:1月13日~17日
「地域の助け合いが必要」
40人ほどが避難している避難所で運営業務をしていました。道路の崩壊状況などを見て、「復興までかなりの時間を要するのでは」と感じました。避難所では、地域の避難者同士お互いのことをよく知っている方が多く、炊き出し、清掃、支援物資の管理など自分たちで役割分担が自然にできていました。また、足の悪い方には食料を運ぶなどの助け合う姿も見られ、非常時における地域の繋がりの大切さを感じました。

○住家(じゅうか)調査
派遣期間:5月17日~21日
「余震や二次被害の怖さ」
他市町村の方とペアになって、指示された地区の住宅を調査しました。地震では被害がそれほどなくても、雨や風の影響で二次被害が発生している住宅もありました。震災から半年近く経っての派遣だったこともあり、比較的日常を取り戻している様子でした。しかし、住民の方にお話を伺うと、津波の被害があったところは未だ手付かず。今も続いている余震が怖いといった声がありました。

■発生直後の行動を再確認!
大地震から命を守るためには、発生直後にどのような行動をとるかが大切です。改めて身を守る方法を再確認しましょう。

○家にいるとき
・丈夫な机の下などに避難して、身の安全を確保する。
・ガス器具などの火を消す。
・閉じ込められないよう玄関や窓を開け、出口を確保する。
・テレビやラジオ、市からの情報などで正確な情報を把握し、不確かな情報には惑わされないように注意する。
・家を離れるときは通電火災を防ぐため、ブレーカーを落とす。

○外出先で
・落下物から身を守るため、バッグなど持ち物で頭を守る。
・ビルや建物から離れ、空き地など、安全な場所へ避難する。
・ブロック塀、自動販売機、店頭のショーウインドーには近寄らない。

○車の運転中は
・徐々に速度を落とし、道の左端に停止する。
・車を離れるときは、いざというときに移動できるよう、キーをつけたままにし、ドアをロックしない(車検証などの貴重品は持ち出す)。

○地震により火災が発生したら
・まず大声で周囲に知らせる。
・毛布などをかぶせて火の勢いを弱め、備えの消火器、風呂の残り湯などをかけ初期消火をする。
・天井に火が移ってしまった場合や3分経っても火が弱まらない場合はすぐに避難する。

参考:守谷市防災ガイドブック

■専門家にお話を伺いました!「もしも守谷で地震が起きたら…」
国立研究開発法人 防災科学技術研究所 災害過程研究部門
李(い) 泰榮(てよん)博士

国難級災害として「首都直下地震(※1)」、「南海トラフ巨大地震(※2)」の2つが想定されていますが、首都直下地震では発見されてない未知の断層が動いて起こる直下地震が予想されており、その中でも茨城県南部地震は首都直下地震の一つのシナリオとして考えられています。
その地震が起きた場合、守谷市では、最大震度6弱から6強が予想されており、阪神・淡路大震災、熊本地震レベルの局所的な被害が想定されています。
守谷市は地盤が強いと言われていますが、一部では液状化の被害が予想されます。また水道・ガスの復旧には数カ月単位の日数を要す可能性があるため、日頃からの備えが必要です。
※1 首都およびその周辺地域の直下で発生するマグニチュード7クラスの地震および相模トラフ(相模湾から房総半島南東沖までの海底の溝)沿いなどで発生するマグニチュード8クラスの海溝型地震。
※2 南海トラフ(駿河湾から日向灘沖までの太平洋沖の海底の溝)沿いで発生するマグニチュード9クラスの科学的に想定されている最大クラスの地震。

○原則は在宅避難
感染症予防・プライバシー保護の観点から基本は家での在宅避難を徹底してください。
外部からの支援が届くまで、最低72時間(3日間)と想定されています。3日分の備えは自宅に準備しておくよう心がけましょう。

○自宅の耐震化
在宅避難のために、一番大切なのが自宅の耐震化です。昭和56年6月に法改正があり、それ以前に建てられた木造建造物は耐震化されていないと言われています。ご自宅の耐震状況をチェックしてください。
※守谷市では耐震改修に伴う固定資産税減額を行っています。詳しくは市ホームページをご覧ください。
守谷市の住宅耐震化率(令和3年度):96.3%
出典:守谷市国土強靭化地域計画

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