■近視の子どもが増加
日本における裸眼視力1.0未満の子どもの割合は、約40年前と比べて増加傾向にあります。
近視は、遺伝的要因と環境的要因の両方が関係しますが、環境による影響が大きいと言われています。タブレットやスマートフォン、ゲーム機などを、長い時間近くで見ていることが近視の原因の一つと考えられています。
◇裸眼視力1.0未満の者の割合の推移
※出典:文部科学省「学校保健統計調査」
■近視の進行が与える影響
軽度の近視でも、緑内障や網膜剥離など、近視以外の目の病気のリスクを高める可能性があることが分かってきています。子どもたちが、生涯にわたり良好な視力を維持するためには、幼少期に近視を発症させない、進行させない取り組みが非常に重要です。
◇近視度数と眼疾患のオッズ比(起こりやすさの見込み)
※出典:文部科学省「子供たちの目を守るために」
■近視を防ぐための生活習慣
◇外で過ごす時間を増やそう
近視予防のために、1日2時間は屋外で過ごすと良いことが分かっています。2時間以下の屋外活動でも近視の進行抑制に効果が得られる可能性があるため、なるべく屋外で過ごす時間を増やしましょう。
また、屋外活動での近視の予防効果は、年齢が低い子どもほど高いため、特に幼稚園・保育園や小学校低学年では、無理のない範囲で外遊びを積極的に取り入れ、太陽の光を浴びるようにしましょう。
◇近い所を見る作業は注意
近い所を見る作業が増えると、近視になりやすいことが分かっています。読書やタブレットを使用する際は、次の点に気をつけましょう。
・対象から30cm以上目を離す
・30分に1回は、20秒以上目を休める
・背筋を伸ばし、姿勢を良くする
・部屋を十分に明るくする
・スマートフォンなどの明るさを適切に調節する
■早めに医療機関へ受診を
近視による視力低下は、主に目の奥行きの長さが伸びることによって起こります。
目の奥行きの長さが一度伸びてしまうと元に戻すことはできないと言われているため、近視は予防や早期発見がとても重要です。健診で視力低下や近視を指摘された場合は、早めに眼科を受診しましょう。
■市の健康診査を受けましょう
市では、3歳児健康診査で視力検査と屈折検査を行っています。
市が行っている令和6年度の乳幼児健康診査・相談の日程は、母子手帳アプリ「母子モ」でも確認可能です。
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