生活習慣病と言ったら何を思いつきますか?糖尿病、高血圧、脂質異常症などが思い浮かぶかと思いますが、CKD(慢性腎臓病)も生活習慣病と言われています。
CKD(慢性腎臓病)は、病気が悪化しないと自覚症状が出にくいので、特定健診を毎年受診することで早期発見し、重症化を防ぐことにつながります。
■CKD(慢性腎臓病)とは
腎臓本来の働きが徐々に悪くなってくる状態です。
次のいずれか、または両方とも3か月以上続く場合、CKD(慢性腎臓病)と診断されます。
・検査項目のeGFRの値が60未満
・尿蛋白が出るなどの尿の異常
■進行するにつれて現れる症状
CKD(慢性腎臓病)が進行すると、次のような症状が現れます。
・夜間尿
・むくみ
・貧血
・倦怠感(けんたいかん)
これらの症状が自覚できる場合は、CKD(慢性腎臓病)がかなり進行している場合が多いといわれています。進行が進むと、透析が必要になります。
■予防のポイント
◇運動
発症、進行予防のためにも運動はおすすめです
◇食事
減塩中心。カロリーを気にした食事も心がけましょう
◇生活改善
禁煙・飲酒を控え、規則正しい生活を心がけましょう
◇睡眠
ストレスを減らし、十分な睡眠をとりましょう
■健診結果が届いたら…
健診結果の「クレアチニン」と「eGFR」の値を確認してください。
クレアチニンは、筋肉の代謝によって生成されます。腎臓でろ過され尿中に排出されますが、腎臓の機能が落ちると高値になります。基準値は、男性の場合1.00以下、女性の場合0.70以下です。
eGFRは、クレアチニン・年齢・性別により計算される現在の自分の腎機能の目安です。
■迷わず医療機関に受診を!
~腎臓を守ろう!みとネットワーク事業委員会から~
市と市医師会「腎臓を守ろう!みとネットワーク事業委員会」は、透析導入患者を減らすため、右の項目に該当する方には受診勧奨を行っています。受診しない理由を探さずに、医療機関を受診してください。
◇受診をお勧めしています
・eGFRの値が60未満の方
・尿蛋白(+)以上の方
・特定健診(集団健診)でHbA1cの値が6.5%以上の方
・糖尿病の治療を中断している方
まずかかりつけ医の先生に、CKD(慢性腎臓病)について相談してください
水戸済生会総合病院 海老原至先生
毎年、特定健診を受診しましょう
青木医院 青木かを里先生
糖尿病も、CKD(慢性腎臓病)の主な原因です
仲本内科クリニック 仲本信也先生
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