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もっと知ってほしい 子宮頸(けい)がん予防のこと ~未来のために、今できること~

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茨城県水戸市 クリエイティブ・コモンズ

皆さんは、子宮頸がんについてどのくらい知っていますか?若い女性に増えている一方、ワクチンの接種と定期的な検診で防ぐことができるがんとも言われています。
この特集では、子宮頸がんとその予防のために大切なことを紹介します。未来のために、今できることを始めてみませんか?

■子宮頸がんってどんな病気?
子宮の入口部分にできるがんです。現在、日本では毎年約1.1万人の女性が発症し、約2,900人が亡くなっています。20歳代後半から増え始め、30歳代までに、がんの治療で子宮を失い、妊娠できなくなってしまう人も、毎年約1,000人います。
初期の段階では自覚症状がなく、気付かないまま進行してしまう場合があります。

■子宮頸がんの原因って?
ほとんどの場合「HPV(ヒトパピローマウイルス)」というウイルスが関与しています。
HPVは、ありふれたウイルスで、性的接触のある女性の過半数が一生に一度は感染すると言われています。
感染しても、多くは自然に排除されますが、排除されずに長い間感染が続いた場合、がんに進行することがあります。

■未来のためにできる2つのこと
子宮頸がんには、2つの予防方法があります。市と医師会では、これら2つのことに重点的に取組んでいます。

その1 HPVワクチン接種で感染予防!
ワクチン接種を受けることで、HPVへの感染を防ぐことができます。

その2 子宮頸がん検診で早期発見!
定期的な子宮頸がん検診で、早期発見・早期治療につなげることができます。

■その1 HPVワクチンを接種しましょう
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因である、HPVの感染を予防するワクチンです。

◇女子への定期接種を実施しています
定期接種として、HPVワクチンの接種を無料で受けることができます。
対象:小学6年生~高校1年生年齢相当の女子
接種可能なワクチン:2価(サーバリックス)、4価(ガーダシル)、9価(シルガード9)のいずれか
※詳細は、市ホームページまたは、接種券に同封されている案内をご覧ください。

◇男子の接種に助成を始めました
市では、男性自身のHPV関連のがんなどを予防するとともに、将来のパートナーへのHPV感染を防ぐため、男子への接種費用の助成を始めました。
期間:令和7年3月31日(月)まで
対象:小学6年生~高校1年生年齢相当の男子
接種可能なワクチン:4価(ガーダシル)のみ
※詳細は、市ホームページをご覧になるか、お問合せください。

◇令和7年3月31日(月)まで!
接種機会を逃した女性の方へ(高校2年生~今年度27歳になる方)
「積極的な接種勧奨の差控え」により接種機会を逃した方は、不足回数分について、無料で予防接種(キャッチアップ接種)を受けることができます。
最大で3回の接種をするには、約半年かかります。接種を希望する場合は、夏までに1回目の接種を始めましょう。
期間:令和7年3月31日(月)まで
対象:平成9年4月2日〜平成20年4月1日生まれの女性で、過去に合計3回のHPVワクチンの接種を完了していない方
※詳細は、市ホームページをご覧ください。

■その2 定期的に子宮頸がん検診を受けましょう
早期の子宮頸がんでは、自覚症状がないことがほとんどです。また、ワクチンだけでは防げないHPVに感染する可能性もあります。検診は、自覚症状がないうちに受けることが大切です。自分のため、家族のために、定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。
また、今年度21歳・31歳になる方は、子宮頸がん検診を無料で受けられます。
期間:令和7年2月28日(金)まで
対象:20歳以上の女性 
※昨年度子宮頸がん検診を受診した方のうち、総合判定の結果が「異常認めず」の方は、今年度は受診できません。
受診方法:事前に、電話で、受診を希望する各実施医療機関へ
※実施医療機関や料金など、詳細は、市ホームページまたは、5月下旬に送付した受診券に同封されている案内をご覧ください。

■みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト
子宮頸がんやその予防方法について、わかりやすくまとめられたサイトです。

■ワクチンについて聞いてみました!
Interview
日本産婦人科医会会長 石渡産婦人科病院 石渡 勇 先生

Q どれくらいの予防効果がありますか?
適切な時期に適切な回数を接種することで、原因となるHPVの感染を7割以上予防できます。特に9価ワクチンでは、9割予防できます。

Q 重い副反応が心配です。接種した方がいいですか?
主な副反応には、発熱、接種部位の腫れや痛み、まれにストレスによる失神などがあります。ごくまれ(0・008%程度)に、アナフィラキシーなどの重い症状が起こることがあります。接種後に、体調の変化や気になる症状が現れたら、まずは接種した医療機関に相談しましょう。
なお、HPVワクチンは、世界120か国以上で公的な接種が行われており、国内外の研究結果から、「特別に副反応が起こりやすいわけではない」ことが確かめられています。日本でも、大規模な調査により、十分な安全性が確かめられたことが報告されています。

Q 男性も接種した方がいいですか?
HPVは女性だけでなく男性にも感染します。男性の感染を防ぐことで、男性自身の咽頭がんなどの予防に加え、男性から女性への感染を予防する効果が期待できます。

■がん検診について聞いてみました!
Interview
茨城県産婦人科医会会長 青木医院 青木 雅弘 先生

Q どのような検査ですか?
子宮頸部の細胞を採取して検査する「子宮頸部細胞診」と、細胞内にHPVの遺伝子があるか検査する「HPV検査」を併用して行います。専用器具を使い、ほぼ痛みはなく、短時間で終わります。また、子宮頸がん検診を受けた20~44歳のうち、希望する方は、超音波を使って子宮や卵巣の様子を確かめる「経腟(ちつ)超音波検査」も受けられます。

Q 検査を受けるメリットは何ですか?
「子宮頸部細胞診」と「HPV検査」の2つを受けることで、ほぼ100%異常を発見することができます。さらに、「経腟超音波検査」を行うことで、子宮頸がんのみならず、子宮体がんや卵巣がんをはじめ、さまざまな子宮や卵巣の異常を調べられますので、女性特有の疾患の早期発見・早期治療につなげられます。

Q 水戸市が実施する子宮頸がん検診の特徴は何ですか?
「子宮頸部細胞診」と「HPV検査」を併用して検診を行う自治体は、県内では水戸市のみであり、他市町村よりも精度が高く、手厚い検診を行っています。また、子宮頸がん検診は、個別に医療機関で受けることとなっており、検診の際に「月経痛が重い」など、女性ならではの悩みも相談しやすいです。
市では、女性に寄り添った子宮頸がん検診を行っているので、自身の体のためにも、多くの方に受けてもらいたいと思っています。

問合せ:
感染症対策課【電話】243-7315
健康づくり課【電話】243-7311

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