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からだと向き合う 成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種が変わりました!

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茨城県笠間市

■笠間市立病院医師 松田貴洲(まつだきしゅう)
「成人用肺炎球菌ワクチン」の定期接種が令和6年4月から変わったことはご存じでしょうか?「肺炎球菌ワクチンってそもそも何?」と思った方や、「肺炎球菌ワクチンの存在は知っているけど私は接種した方が良いの?」と感じた方などさまざまな疑問を持つと思います。今回は、令和6年4月から変わった定期接種の内容を交えながら成人用肺炎球菌ワクチンの概要について改めて解説したいと思います。

(1)肺炎球菌ワクチンって何?
肺炎球菌ワクチンは、肺炎の原因で最も多い「肺炎球菌」という細菌の感染予防重症化を防ぐワクチンです。肺炎は、癌や心臓病、脳卒中などに次いで頻度が高い死亡原因で、高齢者が肺炎になると重症化して命を脅かす危険があるため、予防することが非常に重要です。

(2)私は接種した方がいいの?
65歳以上の方全員に接種が推奨されています。64歳以下の方でも、心臓や肺などの慢性疾患や、免疫機能に障害を持っている場合は接種がおすすめです。

(3)定期接種とは?肺炎球菌ワクチンでは何が変わったの?
法律に基づいて市区町村が主体となって実施する予防接種は「定期接種」と呼ばれ、市区町村から助成を受けて安く接種できます。一方で、希望者が各自で受ける予防接種は「任意接種」と呼ばれ、完全に自費で接種することとなります。これまで肺炎球菌ワクチンの定期接種は、65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳と5歳刻みで誕生日を迎える方が初めて接種する場合に全員が対象となっていました。しかし、令和6年4月からは65歳のみとなり、65歳を過ぎると助成を受けることができなくなってしまいました。そのため、接種を希望する方で今年度65歳になる方は、接種の機会を逃すことがないように注意しましょう。

(4)定期接種はどうやったら受けられるの?
65歳になると笠間市から通知ハガキが送られてきます。届いたハガキを持参して市内の医療機関で申し込みましょう。

(5)1度接種したらもう打たなくていいの?
1度接種したことがある方でも5年毎に接種することが推奨されています。ただし2回目以降の接種は任意接種の扱いとなるため、完全に自費となります。

(6)肺炎球菌ワクチンはいくつか種類があるけどどれがいいの?
現在日本には3種類の肺炎球菌ワクチンがありますが、定期接種で使用するものは「23価肺炎球菌ワクチン(商品名:ニューモバックス)」です。特に基礎疾患が無い方であれば、23価肺炎球菌ワクチンを接種すれば問題ありません。心臓や肺などに基礎疾患をお持ちの方は、その他の種類の肺炎球菌ワクチンの追加接種を検討しても良いでしょう。かかりつけの先生とぜひ相談してみて下さい。

以上簡単ですが、成人用肺炎球菌ワクチンに関する情報を、よくある質問にお答えする形でまとめてみました。接種の機会を逃さないようにしましょう!

問合せ:市立病院
【電話】0296-77-0034

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