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つたえるけん 対馬市

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長崎県

大陸との交流の歴史や独自の生態系
その環境で紡がれた文化や暮らしが残る対馬
SDGsの学び場としても注目が集まっています

■今月のつたえるひと
川口幹子(かわぐちもとこ)さん
1979年青森県生まれ。2011年対馬市島おこし協働隊生物多様性保全担当として着任。任期終了後は島の暮らしや文化を題材とした教育活動に取り組む。(一社)対馬里山繋営(けいえい)塾の代表。

■対馬の課題に向き合うと世界が見えてくる
島おこし協働隊時代はツシマヤマネコの保全を中心に活動し、活動を進める中で、対馬の人たちが自然と共に脈々と受け継いできた地域の営みを後世へつなぐ大切さを感じました。任期終了後は、対馬市北部の志多留(したる)地区を拠点に、農林漁業体験民宿を軸にした観光・教育事業を展開し、3年前からは対馬市の教育旅行誘致事業を受託し、本格的に中学・高校生の修学旅行の受け入れを始めました。環境教育、国際交流・平和学習、文化風習に加え、「対馬で体験しながら学べるSDGs」をテーマに、地元の企業や団体と連携して、海ゴミ問題、ヤマネコ保全、有害鳥獣対策についての講話やフィールドワークなどを行っています。150名以上の修学旅行も受け入れ、参加した学校はリピーターになっています。対馬には日本文化の原点となった技術や風習が今も形を変えずに残っているだけでなく、島国である日本の縮図として、コンパクトに課題が見えるため、対馬の課題に向き合うことで世界とのつながりが見えてきます。私自身がそうだったので、対馬に来ていただいた生徒さんたちにも、それを感じてもらいたいと思っています。
また、私自身も2児の母ですが、過疎地域では放課後に近所の子ども同士で遊ぶ機会が少なく、自然と触れ合う機会も少なくなっているのが現状です。故郷への愛着を育てるためにも子どもたちに島の魅力や自然の楽しみ方を教えたいと思い、4月から自然と触れ合える学童クラブの運営を始めました。夏休みや冬休みには校区外や島外からも子どもたちが来て、普段と違う人間関係の中でいろいろな価値観に触れる機会をつくってあげたいと思っています。

▽三宇田(みうだ)浜海水浴場
1996年に「日本の渚・百選」の認定を受けた海水浴場。対馬では珍しいきめ細かな天然白砂の砂浜が特徴です。温泉施設やキャンプ場なども隣接しています。

▽網代(あじろ)の漣痕(れんこん)
地質時代、砂岩上に水流や気流あるいは波浪の作用によって波状に遺された痕跡で、「さざなみの化石」といわれています。約140mにわたり斜面に広がるでこぼこの岩盤は、太古のさざなみを感じさせる美しい風景です。

▽韓国展望所
韓国まで49.5kmの至近距離にあり、天気の良い日には韓国釜山市の町並みが望める展望所。韓国の古代建築洋式を取り入れて建造されています。

▽目保呂(めぼろ)ダム馬事公園
対馬固有の貴重な在来馬「対州馬(たいしゅうば)」を飼育しています。対州馬の餌やりや引き馬体験、乗馬体験などが楽しめます。

▽舟志(しゅうし)のもみじ街道
舟志川周辺は舟志森林公園として整備され、対馬屈指の紅葉の名所。川沿い約7kmにわたり、モミジやカエデが群生し、「もみじ街道」として散策コースも整備されています。

■元寇の犠牲者を慰霊する 小茂田浜神社例大祭
1274年、元寇襲来に立ち向かった対馬島主・宗助国(すけくに)と戦死した武士が祀られている小茂田浜神社で行われる慰霊大祭。今年は元寇から750年。武者行列や、神主が沖合に向かって弓矢を射る儀式「鳴弦の儀」が行われるほか、奉納相撲や奉納太鼓などでにぎわいます。
日時:11月9日(土)・10日(日)
場所:小茂田浜神社、小茂田浜(対馬市厳原町)

問合せ:(一社)対馬観光物産協会
【電話】0920-52-1566

■対馬市市制施行20周年記念 対馬の歌コンサート~ふるさとを歌う~
対馬に住む人が対馬をテーマにして作った歌や演奏を披露するコンサート。募集して選ばれた個人、団体、グループが出演し、対馬市市制施行20周年を賑やかにお祝いします。
日時:12月15日(日) 13時30分開演予定
場所:対馬市交流センター(対馬市厳原町)

問合せ:対馬市総務課
【電話】0920-53-6111

■対馬市のお土産
▽ツシマヤマネコ アクリルキーホルダー
表面と裏面の両方楽しめるツシマヤマネコのアクリルキーホルダーは全6種。デザインは赤ちゃんヤマネコから、おとなヤマネコまであり、売上の一部はツシマヤマネコの保全活動団体へ寄付されています。

問合せ:(一社)MIT
【電話】0920-84-2366

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