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南島原の考古学

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長崎県南島原市

■ミガキと暗文~二本櫨(にほんはぜ)遺跡(深江町)~
市では現在、島原鉄道跡地を利用した自転車歩行者専用道路の建設を進めています。この建設にあたっては事前に遺跡の有無を調べ、必要に応じて発掘調査も実施してきました。
そうした遺跡の1つに深江町松山の二本櫨遺跡があり、今から約1,800年前の弥生時代後期終末期の竪穴住居跡や溝などが見つかり、大量の弥生土器が出土しました。
土器を一点一点調べていくと、大変興味深い壷形の土器がありました。ラッパ状に開いた口の部分に縦線を何本も引いて文様としています。これは絵具を塗ったものではなく、ヘラ状の工具で土器の表面を粘土が半乾きの時にこする「ミガキ」という技法を使って表現した文様です。
ミガキの技法自体は、約3,000年前の縄文時代の終わり頃には開発されていて、日本列島全体で大流行する技法なのですが、この壷形土器に施されたミガキの特徴は、ミガいているところとそうでないところがある点です。こうした部分的なミガキの技法による文様は、「暗文(あんもん)」と呼ばれています。
一見ふつうの土器だけど,光が当たるところに出してみるとキラキラと縞々模様が浮かび上がる、そんな「隠れオシャレ」を南島原の弥生人たちも暗文を使って楽しんでいたのでしょうね。

▽4月~5月の小企画
日時:4月1日(月)~5月31日(金)午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※休館日…火曜日
場所:深江埋蔵文化財・噴火災害資料館
料金:
・一般…200円
・高校生…150円
・中学生以下…無料
※団体割引あり
※企画展は入館料のみでご覧いただけます。

問合せ:文化財課(南有馬庁舎)
【電話】73-6705

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