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みんなの健康

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長崎県大村市

◆座り過ぎは体に良くない
たなか循環器内科 院長 田中協栄先生

「座位行動」という言葉を聞いたことがありますか?座位行動とは、座っている、または横になっている状態のことです(睡眠時間は除く)。座ってのテレビ鑑賞、デスクワーク、車の運転などが座位行動に含まれます。海外の調査では、日本人が座って過ごす時間は、世界20カ国中、最も長い(1日当たり7時間)ということが分かっています。世界20カ国の平均は1日当たり5時間でした。
近年、座位行動時間が長い=座りっぱなしは、死亡リスクを含め、健康を大きく損なうリスクの高い行動であることが明らかになってきました。ある研究では座位行動が1日当たり2時間増えるごとに、死亡リスクが15%増加すると報告されています。座りっぱなしが体に悪い原因としては、エネルギー消費量が減り糖尿病などの生活習慣病になりやすい、血流が悪化し血栓ができやすい、足の筋力が衰える、などが考えられています。座位行動に伴う健康リスクは、運動習慣がある人にも起こります。つまり適度な運動を行っていたとしても、座りっぱなしは体に悪いのです。
では座位行動を減らすにはどうすれば良いでしょうか?対策は座り過ぎない=座っている時間を減らすことに尽きます。また連続する座位行動を中断することも健康リスクを減らす効果があると報告されており、長時間座り続けないことも重要です。家庭での対策としてはテレビ鑑賞やネットサーフィンの時間を減らす、テレビを30分見たら立ち上がって少し体を動かす、といったことが考えられます。テレビリモコンを手元に置かず、チャンネルを変えるごとに立ち上がるのも良いでしょう。職場であれば会議やパソコン作業を立って行う、座っての作業は30分に1回くらい中断し体を動かす、といった対策が考えられます。生活の中で今まで座っていた時間の一部を運動の時間に充ててみるのも良いでしょう。対策は各自の環境、体力で変わってきますので、自分に合った対策を見つけてください。

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