◆「大村市は若い人が多いまち」と言われるけれど…
「介護人材」と呼ばれる、高齢者などのお世話をする仕事をする人の需要が急激に高まっています。県内で高齢化率が最も低い本市でも他人事ではなく、介護が必要な人は年々増えており、今後も増加し続けると見込まれています。
◇本市の要支援・要介護認定者数の推移(各年4月1日現在)
◆どんな仕事があるの?
介護に関わる職に就く人の仕事内容は多岐に渡ります。次に紹介する仕事のほか、調理や清掃、マネジメント職などのスタッフが働いています。
参考・引用:介護業界で働いてみませんか~ハローワークで聞いてみよう!~(厚生労働省)
◇介護職員(施設介護員)
施設や事業所などを利用する高齢者がより自立した生活を送れるように援助します。生活全般の自立が難しい場合は介助し、さまざまなケアをします。
◇訪問介護員
高齢者が在宅で基本的な生活を継続できるよう、自宅を訪問し、食事や入浴援助などの身体介護や、買い物・炊事などの生活援助を行います。
◇管理職・マネジメント職
介護事業所・施設の管理や運営を担う責任者。経営目標の管理、事業所・法人の運営、人材・業務のマネジメントなどを行います。
◇事務関係職
介護報酬請求事務(レセプト作成)を中心に介護事業所・施設の事務を行います。窓口業務や電話応対、備品管理など、事務全般を担うことが多いです。
◆介護人材確保のために
市では、介護人材確保に関するさまざまな取り組みを行っています。詳しくは、市ホームページをご確認ください。
◇介護業界で働きたい人へ
介護サービス事業所就職相談会
市内の介護事業所への就職を希望する人を対象に、就職相談会を年2回実施しています。
日時:3月8日(金)、15時~17時
場所:プラットおおむら4階大会議室
問合せ:社会福祉協議会
【電話】53・1351
◇スキルアップしたい人へ
介護福祉士実務者研修(通信課程)
国家資格である介護福祉士の資格取得のために必要な研修を実施しています。
※今後の開催日程などは、決まり次第市ホームページなどでお知らせします。
◆介護のしごと魅力伝道師に聞く 教えて!介護の魅力
介護職員として働く傍ら、学校などを訪問し、介護の仕事のやりがいや魅力を伝える活動を行う、「介護のしごと魅力伝道師」。県が認定する魅力伝道師として活動する市内事業所の職員にインタビューを行いました。
◇「介護」はエンターテインメント。
小規模多機能ホームあんのん 角田 浩一さん
異業種で働いていた角田さんが介護業界に入ったのは27歳のとき。「20歳の頃、親戚から『絶対介護職に向いてる』と言われたことが心に残っていて。業界に入ったときは何の資格も持っていませんでしたが、働きながらホームヘルパー2級(現・介護職員初任者研修)や介護福祉士の資格を取りました。昨年は、介護支援専門員の資格も取得しました」
利用者さんがやりたいことを一緒に形にできたときに、やりがいを感じる、と角田さん。「コロナ禍で外出が難しい状況が続いていましたが、西九州新幹線が開通したときに、利用者さんと「乗りたいね」と話していたんです。それで、昨年新幹線で嬉野温泉へ行きました。その様子を撮影・編集して利用者さんのご家族にも動画をお渡しして。皆さん大変喜ばれて、本当によかったです。介護は日々の積み重ねだと思っていますが、利用者さんのご希望を実現するのも介護士の仕事かな、と思っています」
利用者はもちろん、現場で働く職員一人一人の価値観を尊重し、施設の管理者を務める角田さんは、「介護はエンターテインメントだと思っています。利用者さんがしてほしいこと、必要としていることを感じ取り、その役割を全うする。演じることに似ていますよね。それが面白い」と仕事の魅力を語ります。
そんな角田さんが、魅力伝道師として伝えたいことは。
「時代によってケアの方法や考え方も変わってきたし、今後もめまぐるしく変わっていく。介護業界は大きな転換期を迎えていて、こんな職種はなかなかないと思うんです。未来を担う若い世代に、自分の経験を通して、介護の良さや介護のすごさを伝えていきたいです」
◇「介護」の仕事は本当に面白い!
てあーて・ながさき 吉川 浩大さん
昔からおじいちゃん・おばあちゃんっ子だったという吉川さん。福祉系の学部に進学し、ブライダル業界での勤務経験を経て、現在はデイサービスの事業所で働いています。
「全ての利用者さんに同じケアを行うのではなく、一歩踏み込んだケアを行うよう心掛けています」と話す吉川さんは、仕事に活かせるようにと、働きながら准看護師の資格を取得。介護だけでなく医療の知識も活用し、利用者さんを支えます。
「自宅から出たがらない利用者さんが、『こうちゃん(吉川さん)がいるから来たよ』と言ってくださることがあって。すごく嬉しいです」と、仕事のやりがいを語ります。
魅力伝道師を志したのは、「仕事の楽しさを伝えたい」という、介護の仕事に対する熱い想いからでした。
「介護業界は全体的に人手不足で、よく「誰でもできる仕事」「キツいし汚い」「賃金が安い」と言われますが、実際働いてみると、そうじゃない。皆さんが思っている以上に、介護の仕事は楽しいし面白い。皆さんにもっと魅力を知ってもらうためにも、「介護の仕事」をブランド化するのもいいんじゃないかな、と思います」
介護の仕事に少しでも興味があったら、まずは挑戦してほしい、と吉川さん。「介護業界を含め、福祉系にはさまざまな役割の仕事があるので、まずは知ってほしいし、自分のスタイルにあった仕事がきっと見つかると思います。数ある職業の中で、選択肢のひとつとして、ぜひ介護業界に飛び込んできてほしいです」
問合せ:長寿介護課
【電話】20・7301
<この記事についてアンケートにご協力ください。>