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市民病院だより

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長崎県大村市

◆糖尿病と喫煙について
市立大村市民病院 健康管理センター センター長 吉田 良滋先生

厚生労働省の調査(2016年)によると、国内の糖尿病罹患者(治療中または糖尿病が強く疑われる者の合計)は約一千万人と報告されており、糖尿病は大変多い疾患の一つです。
糖尿病の原因には、遺伝(体質)、肥満、運動不足、ストレスなどが挙げられていますが、喫煙習慣も少なからず影響しているようです。
糖尿病と喫煙との関係を調べた論文では、非喫煙者に比べて喫煙者は1・4倍、受動喫煙者(本人は非喫煙者だが、周囲に喫煙者がいるために煙を吸ってしまう環境にある者)では1・2倍、糖尿病の発症リスクが上昇すると報告されています。
また、禁煙後も5年間は発症リスクが1・5倍と高く、喫煙により上昇したリスクは急には低下しないと考えられており、早期の禁煙が望まれます。さらに糖尿病が発症した後も喫煙は身体に悪影響を及ぼします。
アメリカでの糖尿病を患った女性の追跡調査では、1日の喫煙本数増加に伴い総死亡リスクが増加しており、1日35本以上の喫煙者では非喫煙者に比べて2・2倍高くなっていました。
また、心筋梗塞、脳梗塞などの心血管疾患による死亡リスクについても、1日35本以上では1・9倍上昇していました。
日本では、喫煙者は減少傾向にあるものの、習慣的に喫煙している者の割合は男女合わせて16・7%で、男性の30〜60歳代では約3割が喫煙者です。喫煙習慣のある糖尿病罹患者は相当数に上ると予想されます。
最近の論文に、喫煙者は非喫煙者に比べ寿命が12〜13年短いとのデータが発表されました。
しかし、禁煙によりその損失は改善され、禁煙後3年未満の短期間であっても5〜6年の寿命延長効果があり、禁煙後10年以上ではおよそ10年の延長効果があることもわかり、禁煙による改善効果は若年者でより顕著でした。
糖尿病を患っているかいないかにかかわらず、禁煙は大切な健康管理の一つと考えられます。

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