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市民病院だより

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長崎県大村市

◆子宮頸がんを予防しましょう!
市立大村市民病院 婦人科 山口純子先生

HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)の接種はお済みでしょうか?
HPVワクチン接種の案内はがきが届いたものの、まだ接種されていない人も多いかと思います。
HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となる高リスク型ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を予防するためのワクチンです。HPVは子宮頸がん以外にも、肛門がん、咽頭がん、陰茎がんや、コンジローマというイボの原因となります。
主に性行為を通じて感染し、多くの場合は自然消滅しますが、一部は感染が持続し、がんへと進行します。
子宮頸がんの原因のほとんどは、HPV感染であり、毎年多くの女性が命を落としています。若い女性に多いため、マザーキラーと呼ばれています。
HPVワクチンは、がんを起こしやすい高リスク型HPVの感染を防ぐ、非常に有効な予防手段です。しかし、接種後の広範囲の痛みや不随意運動が報告され、日本では接種が控えられていました。HPVワクチンは、現在、世界中で数億回接種されており、その安全性は広く認められ、日本の報告でも痛みや不随意運動とワクチンに因果関係がないことは示されています。
一般的な副反応としては、注射部位の痛み、腫れ、発赤があり、軽い発熱や頭痛、疲労感が現れることもありますが、これらは一時的なもので、重篤な副反応は非常に稀です。
HPVワクチンは、小学6年生〜高校1年生相当の女子が定期接種の対象となっています。性行為を開始する前に接種することで、最大限の予防効果を得ることができます。
現在、平成9年4月2日〜平成20年4月1日生まれの女性もキャッチアップ接種として、公費での接種が可能です。キャッチアップ接種は令和6年度末までとなっており、公費で接種を完了するには、接種完了までに約6カ月間かかることから今年の9月までには最初の接種が必要となります。
また、子宮頸がん検診を受診することで、前がん状態の段階で発見することができ、ワクチンと検診でほぼ100%の子宮頸がんが予防できます。
市立大村市民病院ではワクチンも検診も受けられます。6年生になったらワクチンを、20歳になったら検診を受診し、みんなで子宮頸がんをなくしましょう!

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