■農林・水産
農業では、JA、生産組織、地域、行政等が一体となって農業の担い手の育成・確保に努め、実践や研修活動を通じて生産者の所得向上を図ります。また、農地の区画整理を行い、大型機械の導入、スマート農業の推進を可能にするほか、飼料作物や甘藷の作付け拡大など、地域の実態に即した取組を行い、農地の保全と有効利用・耕作放棄地の解消に努めます。
林業では、水資源の涵養、防災、循環型環境の形成など、森林の持つ多様な公益的機能を発揮させるため、未整備私有林の整備促進・高性能林業機械による計画的な森林整備に取り組みます。
水産業ではこれまでの取組に加え、漁業集落が行う「漁場の生産力の向上」と「漁業の再生」を目指す実践的取組を支援し、漁家所得の向上を図るほか、長崎大学海洋未来イノベーション機構及び関係漁協と連携し、食害生物の駆除や藻場の保全などの藻場の再生によるブルークレジットの実装を目指した実験的な取組を行います。施設の整備では、土井ノ浦漁港浮桟橋整備及び宿ノ浦漁港(築地地区)施設整備、神部地区養殖場整備の令和6年度完成を目指すほか、道土井漁港施設整備を進めます。
■観光・物産
今後の観光は、多くの旅行者を呼び込むだけではなく、旅行者のニーズの変化や多様化を的確に捉えた「質の高い観光」を実現していく必要があるため、サイクリングや釣り等の自然を活かした滞在型コンテンツの提案と、世界文化遺産・日本遺産等の歴史文化の紹介を組み込んだ一般旅行・教育旅行の誘致促進、滞在型観光の推進に努めるほか、本町の認知度向上に向けた各種メディアへの露出やロケツーリズムにも注力します。また、令和6年度には青方港へ9隻のクルーズ船寄港が予定されていますので、受け入れ態勢の充実に努めます。
物産振興では、従来の本町特産品のPR、販売力強化に継続して努めることはもちろん、本町一次産品・加工品の販路拡大についても、確実なものとなるよう関係各所と協働して取り組みます。
■土木
令和6年度は、道路改良7件、道路維持整備22件、河川・急傾斜地関係整備事業6件、都市公園1件、公営住宅関係事業3件の工事を予定しています。町道では、老朽化した橋梁の対策が急務です。今年度橋梁長寿命化修繕計画を見直しますので、定期点検や補修工事を計画的に実施していきます。住民生活に密着した道路、河川等の補修は、地区からの要望やLINE通報など緊急性や優先度を見極めながら対応します。
■消防
近年、災害の激甚化や救急業務の逼迫が顕著となり、消防の果たす国民の生命、身体及び財産を守る役割は一層重要になっています。皆さまが安心して暮らせるよう、車両・資機材等を計画的に更新し、消防防災力の強化に取り組みます。消防団組織では、小型動力ポンプ付積載車5台を更新するほか、若松地区第7分団消防詰所格納庫の建設を行います。また、平成24年度に整備した防災行政無線親卓を令和7年度にかけ更新し、住民への災害情報等の伝達に支障をきたさないよう努めます。
■教育・生涯学習
教育振興推進員を中心に、町独自の「ふるさと教育のカリキュラム」を作成し、幼・小・中・高までの一貫したふるさと教育を確立するほか、NIE教育については今秋、有川小学校を主会場に「NIE教育セミナー上五島大会」が開催される予定ですので、学校図書館教育の充実に取り組みます。「いじめや不登校」などの問題は、引き続き最重要課題と捉え、学校及び家庭と一体となって人権尊重の視点に立った教育を継続していくほか、教職員の働き方改革を進めるため、部活動の段階的な地域移行や、留守番電話機の導入などを進めます。また、今年度は、県で初めてとなる「全国図書館大会」が開催されるほか、令和7年度には「ながさきピース文化祭2025」が開催予定ですので、町においても機運醸成を図ります。
■世界文化遺産・日本遺産
今後は、学校教育との連携を一層密にして、小・中・高校生を対象とした世界遺産学習等により郷土愛の醸成と歴史・文化の伝承に取り組みます。
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