■Interview グラバー園名誉園長に愛を語ってもらいました
▽世界まれにみる歴史がここにある
グラバー園名誉園長
ブライアン・バークガフニ
カナダ出身。1972年来日し、禅の修行を積む。1982年長崎市へ移住。
初めて長崎市を訪れた時、その異国情緒あふれる街並みに驚きました。カナダの祖父母の家を思い出して、懐かしさを感じたのを今でも覚えています。その時、グラバー園を訪れたのですが、興味を持つと同時にさまざまな疑問を持ちました。それがきっかけで南山手周辺の居留地の歴史を今でも研究しています。
当時の外国人が家を購入した時の領収書などの資料を集めたり、子孫から聴き取りを行っていくと、歴史の真実が明らかになってきました。最近新たに分かった事実もあり、それをグラバー園の展示にどうやったら生かせるかを考えています。これまでの研究の成果を、園内の展示を通じて少しでも伝えることができたらいいですね。園に来て、当時にタイムスリップしたような感覚を体験してもらえると嬉しいです。
グラバー園の価値は建物や展示物だけではありません。実際にここに人がいて生活があった場所という「歴史」に本当の価値があります。私はグラバー園をはじめ居留地の歴史的な背景にふれることがとても好きです。ここまで当時の場所に当時の形のまま残っている遺跡は国内にはほとんどありません。外国人が貿易の良きパートナーとして、平和に共存した国際交流の歴史がある場所。これは長崎での日常生活の豊かさの1つだと思います。
かつての長崎の人は外国人を「異人」ではなく、「オランダさん」と呼んでいました。それほど長崎の人は外国人と仲よくしていたんです。日本人大工が作った園内の和洋折衷の建物からそれらの関係性が見て取れます。南山手に住んでいた人たちの物語は知れば知るほど興味深いです。
そういった歴史遺産はさることながら、実はグラバー園はどこに立っても長崎の港が見えるんです。外国人は港を見て自分の母国を思い出して安心していました。港を見て当時に思いをはせてみるのもいいかもしれません。自然や歴史を感じるこの場所で魅力を存分に味わってほしいです。
■Reviews グラバー園で観光客に感想を聞きました
・旅行前に長崎について調べてみたら「長崎といえばグラバー園」という情報が多かったので来てみました。想像していたよりも見どころが多く、気付いたら2時間も見て回っていました。昔の洋風な建築物を見る機会がないので新体験で面白かったです。園内はどこを撮っても写真映えするので撮影も楽しめました。
・旅行で長崎を訪れるまでグラバー園の存在は知りませんでした。西洋のデザインの家が日本の影響を受けて、洋風建築として建てられていることは非常に興味深いです。珍しい産業の歴史を知ることができる場所だと思います。また、長崎がオペラ「蝶々夫人」の舞台だったとは予想もしていませんでした。
■イベントが盛りだくさん
◆グラバーファミリーフェス
毎月第3日曜日に開催。6月は16日(日)に開催!
毎月第3(日)と9月は市民入園無料!
▽まちぶらメモマルシェ
インフルエンサー「九州Memo」が厳選したお店が勢ぞろいのマルシェ
時間:午前11時~午後4時
▽謎解きウォークラリー
子どもも大人も楽しみながら園内を散策できる謎解きです。管理事務所(第1ゲートの横)で受け取れます。
▽Instagramフォトラリー
テーマに沿った写真をハッシュタグを付けて投稿すると、抽選で3人にガーデンショップ豪華賞品が当たります!
◆タータンキャンペーン
毎月第3日曜日限定。タータンチェックのハンカチや洋服などを身に着けていると自由亭などで特典が受けられます。
◆世界遺産ビジターセンター
「明治日本の産業革命遺産」の構成資産の歴史を楽しく学べます。5連モニターなど、リニューアルした展示を見に行ってみては。
◆開園50周年特別企画展
グラバー園のあゆみや50年の間に生まれた都市伝説などを紹介します。旧スチイル記念学校で9月に開催します。
◆Glover Night2024
今年は1年を通して夜間開園します。ライトアップされた洋館は幻想的な雰囲気です。ロマンティックな夜景を楽しみませんか。
◆長崎グラバー園は50周年を記念し、ハローキティとコラボします!
今年50周年のハローキティとコラボして7月1日から3月31日までプロジェクションマッピングのイベントなどを行います。
問合せ:観光政策課
【電話】829・1152
<この記事についてアンケートにご協力ください。>