令和6年9月伊那市議会定例会の一般質問は、9月9日、10日、11日の3日間にわたって行われ、17人の議員が質問に立ちました。質問と答弁の主な内容をお知らせします。
■小池隆(こいけたかし)
▽市民に寄り添った防災・減災対策について
問:小池隆議員…ペットの同行避難に関するガイドラインの策定を。
答:市長…長野県動物愛護会、伊那保健所などと研修を重ね、策定を検討していく。
問:小池隆議員…ペットの同行避難所の開設準備を。
答:市長…長野県動物愛護会などの関係者と協議し、具体的に検討していく。
問:小池隆議員…夜間災害時、避難場所への誘導の目印として、ソーラー式青色防犯灯の設置を提案する。
答:市長…県内他市の状況を見ながら慎重に検討していきたい。
問:小池隆議員…宅地化が進み、豪雨時の排水機能を担う竜東地区の農業用水路の改修については、防災対策事業として整備してみては。また、地元負担の軽減を要望する。
答:市長…有利な起債を活用するなど地元負担の軽減を現在検討している。大規模改修は、補助制度の研究とともに、国県への要望を検討していく。
▽企業誘致がもたらす地域の活性化について
問:小池隆議員…誘致企業の工場建設に、設計、工事、資材の調達など、市内業者を利用する対策を。
答:市長…今後も引き続き企業訪問などの機会で、市内業者の利用を促していく。
問:小池隆議員…新たな雇用には、できる限り市民の採用を願う。雇用促進事業補助金の実績と見直すべき点は。
答:市長…近年、補助金交付実績がないことから、補助対象となる採用人数などについて検討する。
■野口輝雄(のぐちてるお)
▽発達障害児が増え続けている中で、市の教育支援の現状と今後について
問:野口輝雄議員…全国的に発達障害児が増え、それに付随して特別支援学級の子どもたちも増えている。伊那市の教育支援の現状と今後の支援の在り方について、(1)発達相談員など相談スタッフを増やす必要があるのでは。(2)発達障害児ではないのに発達障害児と見なされている子の発見と指導をしてほしい。(3)教育支援相談の時期を小2から小3くらいまで遅らせたらどうか。
答:教育長…(1)現状では現職員数で丁寧な対応ができているが、組織改編の中で職員の充実を図る。(2)議員ご指摘のような子どもがいることは承知している。保健福祉教育の各機関が連携して必要な支援を行っていく。(3)全て就学前に行うわけではなく、本人の成長に合わせて就学後にも実施している。学びの場の見直しは更に丁寧にしていく。
▽上伊那教員バンクの設立と市内の全小学校に理科専科教員を配置することについて
問:野口輝雄議員…上伊那の広域で教員バンクを設立することによって、人員を確保し、伊那市全小学校に理科専科教員を配属したらどうか。
答:
・市長…理科教育の重要性は承知している。実現できるように努力したい。
・教育長…来年度の予算編成の中で検討していきたい。
■髙橋明星(たかはしめいせい)
▽市内小学校の通知表の在り方についての提案
問:髙橋明星議員…通知表は、子どもにとって学習進度や理解度が違う中で一時的な評価をされてしまうなどのデメリットがある。通知表の意義やフィードバックの在り方を見直してみてはどうか。
答:教育長…通知表の在り方については、学校内だけではなく保護者、児童生徒の意見も得ながら教育の本質を見失うことなく、あり様を探っていくことが必要。
▽自由進度学習の取入れについて
問:髙橋明星議員…自由進度学習について、これからの方向性は。
答:教育長…一斉学習や自由進度学習といった二択ではなく、両方の良さの活用や他の学びを取り入れたスタイルが生まれることが必要。新たな学習システムを構築するために各校において検討し実践できるよう助力していく。
▽伊那北駅舎建設費の広域負担について
問:髙橋明星議員…駅舎建設費用については、相応額を上伊那郡内の市町村にも負担してもらえないか。
答:市長…国県の有利な財源を充てるなどして工夫して取り組む考えで進めている。広域的な負担を求める考えはない。
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