市では、「地域防災力」強化のため、
・自主防災組織連絡会の設置
・行政による防災おでかけ講座
・防災士との連携
・地域防災コーディネーターの育成
を4本柱として、地域・行政が連携する体制を整えてます。
今回は、地域において自主防災組織への活動指導や助言など地域と行政をつなぐ「防災士」の皆さんの取り組みから、具体的な防災活動のヒントをもらいます。
防災士とは、災害への備えや対応を学ぶ専門の資格を取得し、防災活動を支えるための知識と技術を習得した人のことです。
近年の大きな災害の教訓からも、まず、自分や家族で備える「自助」、隣近所や地域での声かけや助け合いの「共助」の重要性が再確認されています。市民の皆さんに近い存在である防災士の皆さんが実際に取り組んでいること、感じていることなどを伺い、家庭や地域の防災活動に役立ててほしいと思います!
■Q.防災士として感じていることや活動内容は?
池上:防災に対する自分自身の意識が変わりました。防災に興味を持ったり、考えたりすることが多くなりました。
竹内:以前は地域が変化を求めていなかったが、最近は地域の意識が変わったと感じます。地域と関わることが増えました。
小林眞:行政の取り組みが進んできました。総合防災訓練などに積極的に関わっていす。
小林光:取り組みのなかで悩むこともたくさんありますが、伊那市を離れていたこともあり、地元に恩返ししたいと考えています。
野溝:被災された地域でボランティアとして数回お手伝いしてきました。知識が少ない中、悩みながら活動した経験が防災士になったきっかけです。常に学び続けることが大切だと感じています。
池上:他の地区の防災士の方と知り合いになれたことも大きな財産です。防災を特別なものにしないことも大切だと感じています。
小林光:地区の訓練などを企画しています。自分たちが動くという意識が大切。少しずつ皆さんの力を借りたいと思います。
(危機管理課)地区の安心感を作っていく活動をされていて、大変心強いです。仲間が増えることも大きな力ですね!
■Q.伊那市が被災地になった時、どんな地域であれば安心ですか?そのためには、どのような取り組みが必要ですか?
▽自主防災組織の強化!
「地区の特徴や強みを生かして、地域内連携を」
「近隣の自主防災組織や他の市町村の組織との連携も」
▽防災資機材の整備!
「孤立のリスクが高い地域、避難場所が重要な拠点となる地域などさまざま。地区の特徴に合わせて整備を」
▽防災人材確保!
「地域には技術や知識を持つ人がたくさんいる」
「平時から人材確保と市の講座などを活用して防災人材の確保を」
▽地域内連携の環境づくり!
「話しやすい、取り組みやすい雰囲気づくりを」
「地区のイベントや運動会に防災の要素を取り込むと身近になる」
■おすすめの防災グッズや家庭での備えは?
▽[おすすめ防災グッズ]小林光洋(こばやしみつひろ)さん(美篶)
ソーラー携帯充電器、USBが使えるコンセントは必需品。常に携行しています。普段から使っているものでないと災害時も使えません。アルコール除菌液も小容器に入れて持ち歩いています。
▽[おすすめ防災グッズ]竹内春利(たけうちはるとし)さん(手良)
電気がなくても使えるだるまストーブやテントなどのキャンプ用品を非常用として備えています。普段から使っていることで点検もできます。
▽[家庭での備え、何してる?]小林眞由美(こばやしまゆみ)さん(東春近)
災害時の「食」は重要です。ローリングストックで備蓄をしていますが、非常食は味も大切。災害時こそ美味しく食べることを意識しています。味見をしながら非常食を選んでみては。
▽[家庭での備え、何してる?]池上幸宏(いけがみゆきひろ)さん(日影)
家族と連絡を取れるようにしています。離れた家族にもスマホで声かけ。気象情報なども共有しています。家族には自分でも情報が取れるように話しています。
▽[家庭での備え、何してる?]野溝清美(のみぞきよみ)さん(東春近)
まず、自分、家族が助かることを考えています。災害時も家で安心して暮らせるよう、災害に備えて備蓄品の確認や整理整頓など無理なくできる取り組みをしています。
■市のおすすめ補助金
すまいの事前防災にも取り組みましょう
▽STEP1 木造住宅の無料耐震診断
対象住宅:昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅
※伊那市空き家バンクに登録の売却用の住宅も対象です。
申込み方法:オンライン申込みが簡単です。
※令和7年度以降の診断となります。
↓ 診断の結果、耐震性が基準値(評点1.0)以下の場合
▽STEP2 耐震改修工事の補助
対象工事・補助内容:
[耐震補強工事]補助率…工事費の80%(最大100万円)
※さらに、補強工事後の耐震性を基準値(評点1.0)以上に向上させた場合に長野県から最大50万円を上乗せ。
[現地建替え工事(既存木造住宅の除却工事)]補助率…除却工事費の50%(最大83.8万円)
主な条件:市の無料耐震診断を受けていることなど
問合せ:都市整備課 建築係
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問合せ:危機管理課 防災係
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