■地域で子どもたちを指導している人の思い
部活動の地域移行について考えていく時に、子どもたちを受け入れる地域のクラブや指導者の存在がとても重要です。そこで、地域で子どもたちを指導している人に、活動内容や指導者としての思いについて聞きました。
◆地域クラブ編
▽やりたいことを選択できる環境が整うと良い
[桔梗ソフトテニスクラブ コーチ 安藤 千晶さん]
桔梗ソフトテニスクラブでは、塩尻中学校、広陵中学校、丘中学校、塩尻西部中学校のソフトテニス部に所属している生徒たちを中心に、週2回程度活動をしています。最近では、クラブで活動する小学生が増え、年齢や学校に関係なく交流しながら、技術向上のために練習をしています。
これからも、学校関係なくソフトテニスをやりたい生徒たちが、それぞれの目標に向かって切磋琢磨しながら練習できる場にしていきたいです。生徒たちの練習場所への移動など課題もあると思いますが、生徒一人ひとりがやりたいことを選択できる環境が整えば良いと思います。
▽小学生のうちからいろいろな経験ができる環境が大事
[フォルスピスポーツクラブ 代表 手塚 民幸さん]
私は、サッカーのクラブチームで中学生を指導しています。その中で、小学生の時はいろいろな運動を体験した方が良いと思い、フォルスピスポーツクラブを立ち上げました。
小学生のうちにたくさんの種類の運動を経験することで、中学生になった時に部活動の選択肢が広がると思っています。競技を決めて部活動で始めてみたり、より極めるためクラブチームで活動したりするなど、子どもたちの選択肢を広げるための活動をしていきたいです。サッカーをはじめとしたいろいろな競技を体験できるように、このスポーツクラブを運営していきたいです。
◆部活動編
▽市全体で吹奏楽を楽しめる環境をつくっていきたい
[塩尻西部中学校吹奏楽部 部活動指導員 吉江 節子]
3年前に、部活動指導員として丘中学校の吹奏楽部で教え始めました。今年度からは塩尻西部中学校の吹奏楽部で指導しています。熱心な顧問の先生の指導の下、演奏の分からないところなどを生徒に教えています。
少子化で、市内の中学校で吹奏楽部に入部してくる生徒が減少しつつあると思います。人数が少ないとコンクールなどに出ることができない学校もあるため、市内の中学校を三つくらいのグループに分け、グループ名を付けて活動すると面白いのではないかと思います。生徒は、1校の部活動にはない学校の垣根を越えた活動により刺激を受けることができます。今後、市全体で吹奏楽が楽しめる環境を整備していきたいと思います。
■子どもたちが希望する活動に参加できるように
部活動総括コーディネーターに、これからの部活動の地域移行について聞きました。
[教育総務課 部活動総括コーディネーター 中沢 寛]
◇子どもたちの活動の機会を確保する
部活動の地域移行とは、学校の部活動を地域に丸ごと移すことではなく、子どもたちがスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保することです。そのためには、スポーツや文化芸術活動ごとに、各学校や地域の実情を把握し、その活動に合った環境を整備していく必要があります。
◇主役は子どもたち
部活動の地域移行は子どもたちのために行うものです。本市では、国や県の方針に基づき、まずは休日の部活動の環境整備を行っていきます。また、子どもたちが希望する活動に参加できるようにするためには、活動に関わる保護者や指導者だけでなく、行政の支援と、地域の皆さんからの協力が必要不可欠です。
これからは、「地域の子どもたちは、学校を含めた地域で育てる」という意識を持ち、学校と共に子どもたちの活動を支えていただきたいと思います。
部活動の地域移行についての検討は始まったばかりです。本市では、地域の皆さんと共に子どもたちのための環境づくりを進めていきたいと考えていますので、ぜひ、ご協力ください。
また、部活動の地域移行について、ご意見などがあれば、教育総務課にお寄せください。
■活動を支える人や団体を募集
今後の子どもたちのスポーツ・文化芸術活動を支えていただける人や団体を募集しています。
※詳細はお問い合わせください。
問合せ:教育総務課学校支援係
【電話】0263-52-0280 内線3113
■本市の取り組み状況を公開
部活動の地域移行について、本市の取り組み状況を公開しています。
※詳細は本紙のコード(【URL】https://www.city.shiojiri.lg.jp/soshiki/39/35241.html)をご覧ください。
問合せ:教育総務課学校支援係
【電話】0263-52-0280 内線3113
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