■「眠れていますか?」
特定健診や後期高齢者健診の質問項目から、村民の健康状態の変化を知ることができます。平成30年度と令和4年度を比較すると「睡眠不足」を感じる村民の割合が増加したことが分かりました。
そこで今回は、睡眠の質について考えてみたいと思います。
1 睡眠時間が不足している場合
(1)就寝時間を30分早め、睡眠時間を確保する。
(2)眠くても早起き、夜は早く就寝する「朝型生活」を心がける。
2 夜中に何度も目覚めてしまう場合
(1)眠りを誘うメラトニンホルモンの分泌を増やすため、朝食にタンパク質を摂り、日中は明るい場所で活動する。(できれば日光を浴びる)
(2)寝る前のアルコールやカフェインの摂取を避ける。
(3)夕食が夜遅くなる人は夕方4〜5時頃に、おにぎりやうどんなどの主食を摂り、帰宅後は、おかずや野菜を食べる。(満腹の状態で就寝しない)
3 寝たいのに寝付けない
(1)運動や入浴で体温が一時的に上昇していると眠りにくいので、身体の熱を冷ましましょう。
(2)スマートフォンやパソコン、ゲーム機から出る「ブルーライト」はメラトニンの分泌を減らします。就寝後に布団の中でスマホの画面を見るのは止めましょう。
4 寝たはずなのに疲労感が残る場合
(1)人間には24・5時間周期の「体内時計」が備わっています。1日は24時間なので、体内時計とズレが生じますが、「朝起きて夜眠る」ことで普段は上手くリセットしています。リセットができないと、日中は眠く夜間は覚醒するリズムに変わり、熟睡できません。
「朝の光」は脳に、「朝食」は内臓に朝を認識させて体内時計をリセットします。熟睡感を得るには、朝陽を浴びて朝食を摂ることが重要です。
◇生活習慣病との関係
睡眠不足や睡眠の質の悪化は、疲労を蓄積させるだけでなく、日常生活の満足感や充足感を低下させてしまいます。また生活習慣病の発症リスクを上昇させる要因のひとつに「睡眠不足」が報告されています。
日ごろ睡眠不足や睡眠の質の低下を感じる場合は、生活を振り返り睡眠環境を整えてみてください。なお「眠れない状態」が長く続く場合は「うつ病」などの病気が隠れていることもありますので、早めにかかりつけ医に相談することをお勧めします。
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