保健室だより(1)

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今号の担当：保健師　太田

■健康とタバコ
◆はじめに
私、太田がタバコと聞いていつも思い出すのは、ある映画の中で俳優ロバート・デ・ニーロがタバコを吸っている姿です。かっこいいんだよなあ～
また、日本のバンドがタバコをふかしながら、演奏している姿も思い出します。モテるだろうなあ～
あと、祖母が黄色地に若草色の模様の入った箱のタバコが好きで、吸っていたことを懐かしく思い出します。
私自身はタバコを吸ったこともなくて、50年生きてきました。なんか苦そうだし煙がけむそうだし。
今回は、そんなタバコについて、健康にどう影響するのかについてお話ししておきたいと思います。

◆そもそもタバコって?
タバコには、燃焼式、加熱式、電子式があります。
・燃焼式…紙巻きタバコ、葉巻、パイプタバコなど。
・加熱式…タバコ葉をヒーター等で加熱して発生したエアロゾル(気体と粒子状物質が合わさった物)を吸うもの。そして全世界で販売されている加熱式タバコの90%以上が日本で消費されています。
・電子式…フレーバーのリキッドを熱して発生させたエアロゾルを吸うもの。
日本ではニコチンを含むフレーバーは製造されていませんので、日本で一般に喫煙者と言えば、燃焼式と加熱式を吸っている人になります。

◆タバコを吸っている人は多いの?
令和元年国民健康・栄養調査によると、男性で27.1%、女性で7.6%。年代別では30代から50代の働き盛りが多いです。

◆タバコは健康にどんなふうに影響するの?
2012年の研究によると、非感染性疾病と外因による死亡の因子の1位はタバコ(約15%)、2位は高血圧(約12%)、3位は運動不足(約9%)、高血糖、塩分の高摂取、アルコール摂取と続きます。タバコは断トツ1位ですが、健康を司る専門職としては3位の運動不足も気になるところです。
国際がん研究機関は、タバコの喫煙はアスベストと並び「発がん性がある(ヒトでの十分な証拠がある等。受動喫煙も含む。)」グループに分類しています。喫煙者がなりやすいがんは肺がんに限らず、食道、肝臓、腎臓などさまざまです。
受動喫煙の場合でも、肺がん、虚血性心疾患、脳卒中、糖尿病、乳幼児突然死症候群といったさまざまな疾病との因果関係が確実とされています。国立がん研究センターは「日本では年間約1万5千人が受動喫煙が原因で死亡している」と報告しています。また妊娠・出産、小児におけるタバコの健康影響も危惧されており、まとめた表がありましたので、ご覧ください。

◇妊娠・出産、小児におけるたばこの健康影響