■能登半島大地震に想う
本年1月1日、正月気分覚めやらぬ中、石川県能登半島沖で震度7の大地震が発生し、200人を超える尊い命が奪われたほか、多くの住民が避難生活を強いられました。
お亡くなりになられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、いまだ避難生活を送られている皆様に心からお見舞いを申し上げます。
私も数年前に輪島の朝市を訪れたことがあり、報道で見る惨状は、胸が締め付けられる思いがします。
能登半島の地震は以前から発生が指摘され、数年来兆候もあったとお聞きしていますが、この木祖村にも境峠神谷断層があり、断層のズレによる地震発生の確率が他の断層より高いとされており、とても他人事とは思えません。
今回の地震は、山間地で道路事情が良いとは言えない地域で発生したもので、本村も同じような状況ですし、寒い気候も同じです。
もし、木祖村で大規模地震が発生したら、道路網が寸断され孤立地域となったら、どう対応したらよいか、発生に備えてどんな準備をしておけばよいかについてしっかりと考えていかなければなりません。
被災者への支援で特に課題となるのは、水・食料・トイレ・生活環境の4つの確保が重要かと思います。
本村でも十分かどうかの議論はあるにせよ、水や食料の備蓄はありますし、この災害を受けて、暖房(停電になった時に備え、反射式・対流式のストーブ)の確保や携帯式トイレの増量に取り組んだところです。
また、本年度、備勢橋西側にマンホールトイレを整備する予定ですが、避難者の生活環境に配慮した段ボールベッドの配備や、避難所を区画する仕組みの導入はこれからになります。
地震をはじめとする災害はいつ発生するかわかりません。
いつ発生しても迅速かつ的確な対応ができるよう、避難訓練の充実や防災備品の整備、災害時の役場や自治会における体制づくりなどにしっかりと取り組み、「常に備えておく」ことの重要性を改めて実感した年明けとなりました。
村長 奥原秀一
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