担当:保健師 太田
■データヘルス計画策定記念特集
データヘルス計画とは…
国民健康保険の被保険者の健康の保持増進を目的に、健康・医療情報を分析して、健康課題を的確に捉え、課題に応じた効果的な保健事業を実施するための内容や目標を定めた計画。
◇はじめに
昨年の7月号(397号)で、村の健康についてお話ししました。みなさん、覚えておいででしょうか?
村の医療や介護について、お話しさせていただいた上で、健康で長寿になるには‘検診にいきましょう!’とお伝えさせていただきました。
あれから1年たち、第3期データヘルス計画が策定され、新たな資料が集まりましたので、ご報告させていただきます。
◇人口が減少し、高齢化率が上昇
木祖村の人口は年々減少しており、特に39歳以下と40~64歳の人口が減少しています。65歳以上の人口は横ばいから減少傾向ですが、64歳以下の人口が減少しているため、高齢化率は増加傾向です。2045年には人口1602名、高齢化率48.7%と予測されています。
◇平均寿命・健康寿命が短くなっている
平均寿命・健康寿命が男女ともに短くなっています。木曽圏域や県平均と比較しても短く、県内順位は77市町村中、男性は平均寿命74位、健康寿命74位、女性は平均寿命74位、健康寿命75位となっています。
*平均寿命:国保連が計算したもので0歳の赤ちゃんがあと何年生きられるかの指標。
*健康寿命:要介護2以上を健康ではない期間と仮定して計算した指標。
◇脳出血・脳梗塞など脳血管疾患の死亡率が高い
右の標準化死亡率は100を超えると全国に比べて死亡する確率が高い疾患を示しています。男女ともに全国の1.2倍以上「脳血管疾患」で亡くなる人が多くなっています。脳血管疾患の最大の原因は高血圧と動脈硬化です。また多量飲酒や喫煙も原因の一つと言われています。
◇国保の一人当たり医療費が高い
一人当たり医療費は令和2年度が最も高く、年々減少してはいますが、木曽圏域や県と比較して高い値で推移しています。令和4年度は県内で7番目に高い医療費です。
◇介護の40~64歳までの介護認定率が高い
40~60歳までの方の申請である2号認定率が木曽圏域や県と比較して高く、若くして介護認定を受ける方が多いという特徴があります。原因疾患は、脳血管疾患やがんが多い傾向にあります。
◇毎日、飲酒する男性が多い
毎日飲酒する男性の割合は平成30年度58.3%で県内2位となった以降、年々減少していますが、木曽圏域や県と比較して高い値で推移しています。令和4年度は49.5%で県内で15番目に高い割合です。
◇皆さんへのメッセージ
(1)特定健診をはじめとする各種健診を毎年受診しましょう
特定健康診査を毎年受診している人は、受診していない人と比べて、医療費が4分の1以下に抑えられています。
特定健診は重大な病気(脳卒中・脳出血・心筋梗塞・狭心症等)につながる危険因子の数や状態、リスクを減らす方法が分かります。通院している方も対象で、かかりつけ医での健診も無料受診できるので、1年に1度必ず特定健診を受けましょう。木祖村国保では、約1万円の検査が無料で受診できます。
(2)らくらく適塩教室をはじめとする健康教室に積極的に参加しましょう
高血圧の予防や、運動不足の解消のために、ぜひ健康教室に参加しましょう。特に、冬場は運動量が減少しがちです。総合型地域スポーツクラブを活用する等、運動習慣を大切にしましょう。運動することは、生活習慣病の予防だけでなく、メンタルヘルスにも効果があります。
*らくらく適塩教室は11月頃開催を予定しています。
お問い合わせ:木祖村役場住民福祉課(保健係)
【電話】36-2001【FAX】36-3344【E-mail】hoken@kisomura.com
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