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農業委員会だより

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長野県飯山市

■がんばっています! No.53
「生まれ育った横浜を離れて」
阿部秀幸さん(柳原地区・南条)

▽横浜市から飯山へ
生まれ育った横浜市を離れ、妻の出身地である飯山に来て今年で5年目になります。
飯山には、妻と度々訪れていましたが、いつ来ても見渡す限りの山々から、豊かな四季を感じられ、こんな大自然の中で子育てをしたいと思うようになり移住を決めました。
前職は、メーカーに18年間勤務し、エレベーター・エスカレーターのメンテナンス業務をしていました。
当初は、Iターン者向けの就職説明会に行き、前職を活かした仕事を探しましたが、「せっかくならば飯山市で働きたい。」という思いがあり、妻の祖父がアスパラガス栽培をしていたことをきっかけに農業を考えるようになりました。
幸い農具やトラクターなど使える物が揃っており、飯山市の新規就農者への支援が充実していたことが決め手となりました。

▽収穫・出荷ができる喜び
移住後2年間は支援制度を利用し、飯山市の農業研修センターで研修を受けました。
そこではアスパラガスの収穫期と重ならない他の野菜の栽培技術などを実践的に学ばせていただき、一昨年独立することができました。
現在まで、アスパラガス・ズッキーニ・ネギを栽培しましたが、長雨や猛暑などを経験し、教科書通りにはいかない自然相手の難しさに直面しながらも、苦労して育てた野菜を収穫して出荷できることに喜びを感じています。
研修中に同世代の仲間や先輩農家さんとの繋がりもでき、今も気軽に相談できることはとても心強く感じ感謝しています。
まだまだ未熟なので、JAの指導員の方や先輩農家さんに指導いただきながら、それぞれの品目の収量や秀品率を上げて少しずつ規模拡大をしていくことが目標です。

▽前向きな気持ちで
移住前、長時間通勤していた頃と比べると家族と過ごす時間も増えました。
農繁期には子どもたちの相手をしてあげられない時もありますが、食事は必ず家族一緒に食べられるようにと努めています。
決して楽な道ではありませんが、「やってやれないことはない。」という信念のもと、明るく前向きな気持ちで農業を頑張っていきたいと思っています。

■長野県 農業委員会女性協議会 研修会に参加
2月20日に行われた研修会に女性農業委員が参加しました。東京農業大学の原珠里教授の講演があり、「農家に生まれた女性が農業を職業として積極的に取り組むことが社会的に高まっている」「女性農業委員は地域に存在するだけで考え方の多様性をもたらす」という言葉が印象に残りました。

■あしあと
1・2月の活動記録
1月
・10日 農業委員会役員会
・29日 1月農業委員会総会、情報委員会
2月
・10日 農業委員会役員会
・20日 県農委女性協議会研修会(飯島町)
・27日 2月農業委員会総会、農業振興農政対策委員会

■あぜ道だより
太田地区農業委員 小林嘉之
太田地区北端に位置する三郷区は東に運上川が流れる扇状地であり、昔から水田単作、豪雪地としての農業が営まれてきました。昭和40年代半ばより青果トマト・夏秋キュウリ栽培が取り入れられ、一時はブランド品目として盛んに栽培されましたが、25年ほど前に農家の高齢化と連作障害等により終わりを迎えました。
私は20年ほど前に早期退職をして専業農家へと舵を切りました。一人で営む農業として、若い頃に思い描いた稲作と労働配分が可能な花き栽培、特に長野県花でもあるリンドウの栽培を取り入れた複合経営に取り組みました。当初は冬期対策に茸栽培も考えましたが、茸の情勢が危ぶまれたため断念し、冬期はスキー場での労働を選びました。稲作栽培は昭和52年に地区内圃場整備事業が行われ、機械化体系可能な経営条件も整い、一人でもある程度の作業効率が望める設備体系が可能となりました。
花きは現在ヒメユリとリンドウの二品目を栽培。面積はヒメユリ8アール、リンドウ15アール程です。労力配分は栽培管理5月〜11月、収穫はヒメユリ6月下旬〜7月中旬、リンドウ7月下旬〜9月上旬で、生育期間中の管理は主に薬剤散布と整枝管理等です。除草は主に除草剤を活用して、労力の長時間集中は避けています。収穫調整も早朝2時間を目安に調整し、日中の高温時は室内で調整荷造り、夕方から栽培管理を行うようにしています。
体力の低下を感じますが、今後も関田山脈水系農業用水から生まれる「うまい米」と運上川流域の川霧がもたらす鮮やかな色上りの花き栽培を、老体にムチ打って続けていきたいと思っています。

■西大滝にあるおそば屋さんに行きました!
自家栽培にこだわり、そばを作っている鈴木信平さんと幸恵さんご夫婦。お二人が栽培しているソバは、遊休農地解消の取り組みに一役かっています。美味しいおそばをいただきながら、お二人からお話をうかがいました。〔情報委員会〕

私たちは令和4年に西大滝の生家で、そば屋「ばったり」を始めました。ばったりというのは、この辺りの方言で水車小屋のことです。40年以上前にそば打ち名人に会いに行き、打ち方を教わり、そこで食べたそばに衝撃をうけました。それまで知っていたそばとは別もので、こんなそばを打ちたいと思い、そば打ちを始めました。
ところが、家で打ってみるとうまくいかず、試行錯誤しながら打ちました。途中で諦めなかったのは周りの人の「形は悪いけど味はいい」という言葉に救われていたからです。飽きずに食べ続けてくれた友人と家族には感謝しています。
できるならソバは自分で栽培したいと思っていました。安心して食べられる気がしたからです。20年ほど前からソバの栽培を始めましたが、すべて手作業なので広くはできませんでした。2年前に遊休農地でソバを栽培する人たちの仲間になり、種まきや刈り取りを機械でやってもらえるようになり、面積を増やしました。小さい畑の寄せ集めで4反歩ほどですが、店で使う分はまかなえます。
私のそばはそば粉10割で、つなぎにオヤマボクチとふのりを使っています。両方入れるのは昔からこの辺りに伝わるそばの打ち方のようで、特徴的で気に入っています。
あと10年はそば屋を続けたいと思っていますが、盛り付けるザルやつなぎのオヤマボクチを作ってくれる人が皆、高齢者であることが心配です。一つの物を作るのに多くの人が関わる方が好きなのですが、自分でまかなえる部分を増やす準備もしていきたいと思っています。店で提供する小鉢や野菜も、できるだけ近くで採れたり栽培した食材を使うようにしています。高級ではなくても安心を売りたいと考えています。ぜひ一度味わってみてください。店は11月からゴールデンウィークまでの営業です。お待ちしております。

問合せ:飯山市農業委員会
【電話】0269-67-0729(直通)【FAX】0269-62-6221(2階代表)

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