生涯学習だより No.111

23／47

《実施報告》
■千曲川にはどんな魚がいるの?「千曲川にすむ魚類の多様性」講演会
飯山雪国大学地域学講座「千曲川学」が6月29日、飯山市公民館で開催されました。
昨年度は千曲川を形成する地形・地質について学んだ千曲川学ですが、今年度からは千曲川にすむ生き物の生態というテーマで講演会を実施していきます。
諏訪湖環境研究センター調査研究部長の北野聡先生を迎え、「千曲川にすむ魚類の多様性」と題した講演会には、42名の方が参加しました。
北野先生からは、調査研究に基づいた千曲川の生態の分布や、その現状についてお話がありました。一口に千曲川と言っても地域によって生息する魚の種類が異なることや、長野県内にみられる魚の特徴について語られました。
講演会では生物が互いに影響しあって生息している点についても説明があり、一つの生物が減少すると他の生物の個体数にも影響が現れることについても、具体例を示した解説がありました。北野先生は、複数の生物が減少している現状を説明し、千曲川の環境と生態が保全できるよう努めているとまとめました。
講演後のアンケートには「飯山地域の最近の生態系の状況が聞けてよかった」「地域個体群を保全しようという動きがあるという話も聞けてうれしく感じた」という意見が寄せられました。その他にも、千曲川のアユが自然回遊していると聞いて驚いたという感想や、少ないと思っていたサケの採集量を知って驚いたというコメントもあり、千曲川に慣れ親しんでいる参加者から、講演会を通して新たな情報を得ることができた喜びの声も寄せられました。
秋には現地学習も計画されています。現地学習は引き続き北野先生に講師をお願いし、実際に魚類が生息している地域まで足を運んで観察する予定です。

《実施報告》
■性別を問わず参加可能に　MIDDLEセミナー開講式開催
6月21日、いいやま女性センター未来で飯山雪国大学MIDDLE(ミドル)セミナーの開講式が開催されました。MIDDLEセミナーとは、「男女がお互いを尊重し合い、性別にかかわらず喜びや責任を分かち合う」ことを目的とした通年開催の講座です。今年度からは、公民館事業の一つとして、旧「女性セミナー」の名称を新たにしました。また、女性のみとしていた参加者の募集を、性別の制限をなくして行いました。
新たに男性参加者を迎えた第1回目のMIDDLEセミナーでは、セミナーの目的を確認した開講式の他、受講生の交流や業務分担確認を兼ねた「学級生のつどい」、3種類の器具を用いて運動を行う3B体操が行われました。
今後のMIDDLEセミナーでは、山梨県への野外学習や秋の寄せ植え教室など、多彩な企画を実施する予定です。各講座では受講生が主体となって進行や記録を行います。参加者同士が互いに協力して講座を実施していくことで、多くの学びを得られるセミナーを目指しています。

《実施報告》
■学びと交流・新たな趣味作りの場に　前期成人講座が開催されました
飯山雪国大学前期成人講座が開催されました。成人講座は、飯山市に在住・在勤の成人の方を対象とした講座で、6月に行われた第1弾では、全5講座を実施しました。
「英語で道案内をするのは実は簡単。必要なのはおもてなしの心です」をモットーとした「やさしい英語で　おもてなし」では、「困っている方を助けてあげたい」「仕事でお客さまをご案内したい」など、それぞれの目標を抱いた参加者が、ジェスチャーや簡単な単語でできる道案内の仕方を学びました。
2回にわたって行われた「はじめてでもできる　つまみ細工」では、手順を一つ一つ丁寧に教えてもらいながら作品を作っていきました。最初は苦戦していた参加者の皆さんも、1回目の講座が終わる頃には、講師や他の参加者と楽しく会話をしながら作品を仕上げていました。
「多肉植物を楽しむ」講座では用意された多肉植物の中から参加者が好きな苗を選び、デザイン缶に自由に寄せ植えをしていました。多肉植物の日々のお世話方法のお話もあり、講座終了後も自作の寄せ植えを育てる楽しみができました。
作品作りや料理教室、英会話など、さまざまな講座を開催した前期成人講座は、参加者同士の交流や新たな趣味作りの場となりました。

《実施報告》
■飯山市美術館企画展「猪瀬清四朗彫刻展」開会式開催
6月15日に「猪瀬清四朗彫刻展―人体彫刻を追究した60年―」の開会式を執り行いました。
開会式には故・猪瀬清四朗さんのご遺族はじめ、猪瀬さんの彫刻作品のモデルをつとめた内田亜里(あり)さんにもご出席をいただき、大勢の関係者や来館者で企画展初日を祝うことができました。
また、開会式終了後に猪瀬さんのご子息で彫刻家の猪瀬昌延さんから展示作品について解説をしていただき、「父が制作した人体彫刻の核となっているのは生まれ故郷の飯山。厳しい冬を耐え、春を待ち望む気持ちなどが人体のポーズや表情、作品の生命観や躍動感に表れている」と猪瀬さんから説明がありました。
この企画展は9月23(月・祝)まで開催します。なお、7月30日(火)から一部の作品を入れ替えた展示となります。ぜひこの機会に、郷土出身の彫刻家・猪瀬清四朗さんの人体彫刻の世界をご覧ください。

問合せ：飯山市教育委員会市民学習支援課
【電話】0269-62-3342(飯山市公民館)【FAX】0269-62-5940(代表)