文字サイズ
自治体の皆さまへ

農業委員会だより No.267

22/47

長野県飯山市

■農作業をスマートに!!
現在、高齢化や担い手不足による農業生産者の減少は全国的な問題となっています。そのような中、注目されているのがスマート農業です。先の国会では産地ぐるみでの先端技術の導入を支援する「スマート農業技術活用促進法」が成立しました。
6月10日、市内で長野県とNOSAI長野による「北信地域スマート農業機械実演会」が開催されました。この実演会は費用対効果の面でスマート農業機械の導入に踏み切れないとの農業者などの声を受け、実際に作業の様子を見ていただくため開催されたものです。当日は多くの農業関係者が集まり、皆さんの関心の高さがうかがえました。
会場となった外様地区にある(株)とざまのほ場では、無人自動田植え機や、農薬散布などの農業用ドローンが実演されました。どちらもスピーディーで正確な作業を行い、最新技術の活用による次世代農業への期待と可能性を感じました。

[実演ほ場となった(株)とざまの担当者からのお話]
▽スマート農業による地域農業振興
(株)とざまでは、耕起・代掻き・田植え・刈取りなどの機械作業を会社が行い、水管理・草刈りなどの管理作業は構成員が行うシステムとなっています。労働力の減少と高齢化は年々進み、地域の中で水田を維持する方法を再考することは喫緊の課題です。
今回実演を行った無人自動田植え機、農業用ドローンはともに、ほ場情報を事前に登録設定することにより、ほ場内作業はほぼ自動で行う事が出来ます。機械作業の効率化と機械オペレーター不足には朗報と言えます。
その一方、当社は複数台の機械を同時に稼働しているので、導入した場合は機械の運用方法を検討しなければなりません。例えば田植作業だけが自動化されても、会社全体の機械稼働の効率が図れるかは疑問が残ります。
現在、スマート農業を行う上で必要な通信設備の整備は、行政や農機メーカーが逐次整備を進めていると聞いています。スマート農業への取り組みが進むことは、現在の農業情勢の中では歓迎されるところです。スマート農業の導入により現在の労働環境が刷新され、未経験者でも就労しやすい産業となることを望みます。

■あぜ道だより
瑞穂地区 農地利用最適化推進委員 小林喜代春
「越境農地の憂鬱」
私が暮らす瑞穂地区の最南端、通称南瑞と呼ばれる地域は南に烏川、西に樽川が流れ、川を境に木島平村と接しています。地域の大半が中山間地でほ場が狭く稲作には不向きなためか、木島平村の平らな土地に越境して農地を持つ人が多くいます。
以前は越境農地の農道や水路の保守等に公的な助成等は無く、地権者や耕作者の負担で行っていました。樽川から水を汲み上げるポンプの維持、交換には助成がありましたが、市と村両方の担当者と負担割合を決める交渉を行うなど面倒な手続きが必要でした。
そのような中、平成27年に多面的機能支払い交付金の組織を立ち上げることになり、平成28年3月に90名ほどが加盟する保全会が誕生し今日に至っています。
越境農地は筆数が多いものの面積は少なく、交付金も年間100万円弱です。大規模な改修はできませんが、農道の舗装、水路の補修などでほ場の環境は改善されつつあります。
真夏の早朝、50名を超える会員が年に一度の共同作業である農道・水路の整備を一斉に行います。作業後のほ場は見違えるほど整然とし、清々しい気持ちになります。
組織立ち上げから6年間代表を務め、その後2年間は書記として、書類作成や事業計画推進などをほぼ一人で進めてきましたが、昨年体調を崩して稲作を卒業し、今年春には保全会を退会しました。
多面的機能支払い交付金も、木島平村では後継者不足で解散する組織も出てきました。当会もそのような心配も孕はらみつつ、事業を続けています。

《お知らせ》
■豊かな老後を! 農業者年金に加入しませんか?
次の要件を満たす方ならどなたでも加入できます。
・年間60日以上農業に従事
・国民年金第1号被保険者
・65歳未満(ただし、60歳以上は国民年金任意加入被保険者)

~おすすめポイント~
・終身年金
・税制上の優遇措置あり
・一定の要件を満たす方には保険料の国庫補助
・保険料は月2万円(35歳未満で政策支援加入の対象にならない方は1万円)から6万7千円の範囲で自由に選択できる

農業委員または農業委員会事務局にご相談ください

《お知らせ》
■農地を相続したら 農業委員会に届け出をお願いします
相続等により農地を取得する場合は、許可が不要とされていますが、届け出が必要となります。農地のエリアを管轄する法務局での相続登記手続き完了後、次の書類をそろえて農業委員会に届け出をお願いします。
・農地の相続等の届け出書
・登記事項証明書(写)や登記完了証(写)などの相続したことが確認できる書類
※令和6年4月1日より相続登記の申請が義務化されました。

詳しくは農業委員会事務局までお問い合わせください

《お知らせ》
■(農地パトロール)農地利用状況調査を実施します
農業委員会では農地の確保と遊休農地化の防止を目的として、農地の利用状況調査(農地パトロール)を実施します。農地への立ち入りなどにご理解とご協力をお願いします。
調査の期間:8月から9月

■あしあと 5・6月の活動記録
5月10日
・農業委員会役員会
28日
・5月農業委員会総会
・情報委員会
6月7日
・農業委員会役員会
26日
・6月農業委員会総会

問合せ:飯山市農業委員会
【電話】0269-67-0729(直通)【FAX】0269-62-6221(2階代表)

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU