災害時は日頃の備えが生死を分ける!だから…
「マイ・タイムライン」とは?
大地震や洪水などの災害が発生した時、あなたや家族がとるべき行動を「いつ・誰が・何をするのか」という視点で、あらかじめ時系列に整理した防災行動計画です。
■(1)大災害が起こった場面を想像してみましょう(地震の場合)
1月1日に発生した能登半島地震の緊急地震速報や、8月8日に発表された南海トラフ地震臨時情報を聞いて、あなたは「次に自分が何をするべきか」を判断し適切な行動がとれましたか?
実際には緊急地震速報の数秒後には大きな揺れがやってきます。震度6弱以上の揺れの中では立っていることすら困難で、その場に身を伏せるのが精一杯。揺れが収まっても突然の出来事に心臓はバクバクと激しく鼓動し、家財や食器が散乱した酷い有様に頭の中は真っ白になることでしょう。
しかしあなたは、第2波の揺れや家屋の倒壊に備え、すぐに次の行動をとらなければなりません。
■(2)マイ・タイムラインで災害による損害を最小限に!
このように、特に発災直前~直後は刻々とめまぐるしく状況が変化する中で、すぐに「次に何をするべきか」を判断し適切な防災行動をとらなければ、自分や家族の命を守ることはできません。
しかし人間というのは、非常事態下では「自分だけは大丈夫」という心理(正常性バイアス)が働いて思考が停止してしまったり、パニック状態に陥ってしまったりするため、冷静な判断を行うのは非常に困難と言えます。
ただし、マイ・タイムラインを作って日頃から十分な備えができていれば、非常事態下でも慌てず適切な防災行動がとれるようになり、私たちの生命や財産に対する損害を大幅に軽減(減災)させることができます。
■(3)マイ・タイムラインの作り方
[1]高森町のホームページからマイ・タイムラインの様式を入手。(または町役場総務課の窓口で取得。)
[2]日頃からの備えを確認
例)備蓄品や非常持出品の用意、家具固定や住宅耐震化、支援者の連絡先確認など
[3]高森町防災ハザードマップで、自宅や職場の災害リスクに応じて避難するタイミングを検討したり、避難先を確認しそこまでの安全な避難経路の検討を行う。
[4]「いつ」を意識して、その時にとるべき防災行動を考える。
・地震…発生前の備え~発生後(直後から3日目まで)の行動を検討。
・風水害…発生3日前からの準備~各警戒レベル・避難情報の発令に応じた行動を検討。
■(4)日頃から我が家の防災行動計画をチェック!
マイ・タイムラインは、一度作ってしまえば安心という訳ではありません。家族構成や想定される災害リスクの変化によって見直しを行い、その時の状況に合わせた備えを行うことが重要です。
日頃から家族でマイ・タイムラインを見返し、我が家の備えについて話し合うことを習慣にしましょう!
■(5)マイ・タイムライン様式の見本(例:風水害)
▽マイ・タイムライン(洪水・土砂災害版)〜標準テンプレート〜
▽地震
※並び順は実際に行動する順番とは関係ありません。
・家庭備蓄・非常持出品を準備しておく
・住宅の耐震化・家具の転倒防止を進める
・近所や支援者の連絡先の確認
・家族の安否確認
・非常持出袋を用意
・靴を履いて逃げる準備
・ガスの元栓を締めブレーカーを落とす
・窓や戸を開けて出口の確保
・ラジオなどで情報収集
・支援者への連絡(家族・親類・近所)
・徒歩で安全な場所(一時避難場所)へ避難
・避難の際は避難先を組長へ伝達
・自宅避難のための備蓄を確認
・一人では避難が難しい近所の人に声をかける
・ガス漏れ・断水・火災・停電等の有無を確認
・自宅避難の場合は近所や組長に伝える
・171(災害用伝言ダイヤル)で安否を伝える
・避難生活
・住宅に被害があった場合は、罹災証明の申請
・生活(住まい)の再建を考える
▽洪水・土砂災害
※並び順は実際に行動する順番とは関係ありません。
・我が家の災害リスクをハザードマップで確認
・家の周りで飛ばされやすい物を片付ける
・テレビやパソコンで気象情報の確認
・スマホに防災アプリをインストール
・パソコンやスマホ等で河川の水位を確認
・土砂災害の前ぶれに注意する
・ペットをペットショップ等に預ける
・通行止め情報を確認する
・浸水に備えて持ち運べる電化製品や貴重品は2階等へ
・避難のタイミングを家族で確認する
・避難先(親戚・知人宅等)に連絡する
・非常持出品(水・食料・常備薬等)をまとめる
・車に給油をしておく
・自宅避難のための備蓄品を確認
・スマホを充電・バッテリー準備
・避難経路の確認
・非常持出品を玄関に用意する
・支援者への連絡(家族・親類・近所)
・一人では避難が難しい近所の人に声をかける
・避難前に避難先を隣組長へ伝達
・身支度をする(雨具、ライフジャケット等)
・ガスの元栓を締めブレーカーを落とす
・避難に時間がかかる人は避難開始
・避難対象者は全員避難開始
・断水に備えて浴槽やポリタンクに水を溜める
・停電時に必要な物を用意(懐中電灯、ラジオ等)
・171(災害用伝言ダイヤル)で安否を伝える
マイ・タイムライン説明動画(二次元コードは本誌参照)
制作:国土交通省
問い合わせ先:総務課 防災安全係
【電話】35-9402
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