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自治体の皆さまへ

【特集】こどもの笑顔をまんなかに

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青森県むつ市

むつ市では、本年度から、全てのこどもが、その権利を保障され、健やかに成長できるまちづくりを推進するため、こどもの権利を大切にする取組を進めていきます。

こどもの権利とは、すべてのこどもが持つ権利として、大きく分けて4つの原則が定められています。

・命を守られ成長できること…住まいと食べ物があり、医療を受けられるなど、いのちが守られる
・こどもにとって最もよいこと…勉強したり遊んだり、持って生まれた能力を伸ばしながら成長できる
・差別のないこと…いじめ、差別、暴力、搾取、虐待などから守られる
・こどもが意味のある…参加ができること自由に意見を表明したり団体を作ることができる

■こどもを守る3本の柱
むつ市がこどもの権利を大切にする取組を進める上で、大切な3本の柱があります。
(1)こどもの笑顔まんなか条例の制定
(2)こどもの声を聴く取組
(3)こどもオンブズパーソンの設置
であり、この3本の柱について紹介していきます。

■こどもの笑顔まんなか条例
未来を担うすべてのこどもが命を守られ、自分らしく健やかに成長していくためには、こどもの大切な権利を保障し、地域全体でこどもの育ちを支えることが重要であることから、市民の皆さまにもご協力いただきながら、むつ市全体で取り組むべき大切なこととして条例を制定しました。
このことにより、こどもが社会の一員として尊重されるとともに、安心して暮らすことのできるやさしいまちづくりをさらに推進していきます。

■こどもの声を聴く取組
こどもに関する市の施策に対して、こどもが意見を自由に言える、普段考えていること、感じていることを伝えられる、思いを受け止め合うことで一緒に考えていくことができるよう、取組を進めていきます。
例えば、希望のあった小中学校、高等学校を対象に、市長と一緒にむつ市について話し合う場として、スマイル・トークリレー「FLAT」を活用するなど、こどもの意見を取り入れながら、こどもに関わる施策に取り組んでいきます。こどもが市民の一員として意思表示のできる未来を築いていきます。

■こどもオンブズパーソン
こどもの権利を守るとともに、こどもの権利が侵害された場合の救済を目的として設置します。
こどもに寄り添い、こどもの立場に立って問題の解決を図ることを役割としています。こどもの相談に対応し、必要に応じて関係者間の調整を行います。
こどもオンブズパーソンは、設置にあたりこどもの権利に理解が深く、豊かな経験を有することを重要視しており、青森大学社会学部
鈴木康弘(すずきやすひろ)教授、大谷法律事務所の大谷直(おおたになおし)弁護士の就任が決定しました。
また、「こどもの権利相談窓口」を開設し、こどもの権利擁護に関する相談受付や、こどもオンブズパーソンとの調整活動等のサポートをするこどもの権利相談員も子育て支援課内に1名配置しました。さらに、「こども家庭センター」も併せて設置することで、妊娠・出産・子育ての相談などこどもに関する様々な問題の解決に向けて包括的に支援していきます。

今回の特集では、こどもオンブズパーソンに就任されたお二人から、就任にあたっての意気込みなどをお聞きすることができました。

■こどもオンブズパーソンって?どんなしごと?
すべてのこどもが生き生き、健やかに安心して生きるための手助けをします。
・こどもからの相談に関する助言や支援
・困りごとから救うため、関係する人たちと調整
・事実確認などの調査
・権利の保障について市に意見
・こどもの権利やこの仕事について広める活動

■こどもオンブズパーソン就任への意気込みについて
◇青森大学社会学部
鈴木 康弘 教授

まず、就任にあたり未来を見据えたむつ市の決意とこの制度への期待を感じています。
人口減少社会に突入した今、数少ないこどもたちが自分らしく成長できる社会を望まない人はいません。しかし、いじめや虐待などこどもの人権問題は後を絶ちません。まずは市民、特にこどもたちに「こどもオンブズパーソン」を知ってもらい、命や人権の大切さを知る機会を増やします。
また、問題事案があれば、こどもと周囲の人々が成長できるように、地域社会と協働してポジティブな支援を工夫していきたいと思います。

◇大谷法律事務所
大谷 直 弁護士

人権を擁護することを使命とする弁護士・社会福祉士として、次世代を担う地域のこどもたちを見守る地域のいち大人として、こどもを育てる親として、やりがいを感じるとともに重い責任を感じています。
「こどもオンブズパーソン」は、こどもの権利条約でうたわれている「こどもの最善の利益」「意見表明権」を実現促進するための制度の1つです。制度の運用如何でその存在意義は大きく変わってくると思います。何よりもこどもや若者のみなさんの意見を聞き、その声を大切にすることを出発点として、関係機関との連携も深めながら有意義な制度となるよう尽力していきたいと思います。

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