■高齢者虐待を防ぐために
65歳以上の高齢者を世話する家族や親族、同居人などの養護者による高齢者虐待にはさまざまな行為があります。高齢者虐待防止法では、虐待を「身体的虐待」「介護や世話の放棄・放任(ネグレクト)」「心理的虐待」「経済的虐待」「性的虐待」の5つに分けて定義しています。
体はもちろん、心を傷つけること、世話をしないことも虐待にあたります。虐待は、どの家庭でも起こる可能性があり、虐待をしている・されているという自覚がないこともあります。どのような行為が虐待とされるのか、一部をご紹介します。
◆高齢者虐待の一例
◇身体的虐待
・叩く、つねる、殴る、蹴る、やけどを負わせる。無理やり食事を口に入れる。
・意図的に薬を過剰に服用させて動きを抑制する。外から鍵をかけて閉じ込める。
◇介護や世話の放棄・放任(ネグレクト)
・皮膚や衣類、おむつが汚れている状態を日常的に放置する。食事をあたえない。冷暖房を使わせない。
・必要な治療や受診の対応をしない。家族の虐待行為を見て見ぬふりをする。
◇心理的虐待
・怒鳴る。ののしる。排泄等の失敗をあざ笑い、人前で話して恥をかかせる。
・高齢者が話しかけているのを意図的に無視する。面会者が来ても合わせないなど、外部との連絡を遮断する。
◇経済的虐待
・必要な金銭を渡さない。年金や預貯金を本人の意思や利益に反して使用する。
◇性的虐待
・排泄を失敗した罰として下半身を裸にして放置する。排泄や着替えの介助がしやすいという目的で、下半身を裸にしたり下着のまま放置する。
※「虐待かもしれない…」と思うことがあれば、早めの相談をお願いします。確信が持てなくとも、まずは、下記のお問い合わせ先にご相談ください。相談者に関する情報は保護されますのでご安心ください。(高齢者虐待防止法第8条)
◆介護に悩んだらご相談ください
虐待の背景には、家族の介護疲れや生活苦、高齢者の認知症発症などがあります。
介護について相談できず1人で抱え込み、介護しているつもりが気付かないうちに虐待に繋がっていることもあるため、悩みがあれば周りに相談してみましょう。相談する人がいない、相談する場所が分からないという場合は、下記へご連絡ください。
問合せ:保健福祉課地域包括支援係
【電話】55-6569
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