■一般質問
◆竹内富士子議員
(1)起業家マインドを持った青年や女性たちをつくるための対策について
(2)除草・除雪対応のできる技能労務職員の現在の人数と今後の採用に関する考え方について
問(1):一点目、今年度から取り組んでいる弘前大学共同事業「町職員×弘前大学生大鰐未来づくりプロジェクト」について、これまでの内容と今後の計画について伺う。また、この「大鰐未来づくりプロジェクト」計画の中に、本町の青年や女性たちなど有志が集まっての勉強会のような要素を取り入れるということに関しての考えがあるか伺う。
二点目、学校教育におけるキャリア教育と起業家教育の違いについてと、キャリア教育に起業家精神的な要素を取り入れることに関しての考えを伺う。
答(1):(町長)
弘前大学協働事業について、町は昨年度、弘前大学と包括連携協定を締結し、今年度は町と弘前大学が協働して大鰐町の未来を創造する「町職員と弘前大学生大鰐未来づくりプロジェクト」を立ち上げた。その内容は、学生と職員が、まち歩きやワークショップを通して、町の現状や課題について協働で学ぶものとなっている。七月には、学生と職員が考えた十年後の大鰐町の未来を、町民や町関係者に対して発表し、意見交換会を実施している。
今後の計画については、十月に開催される弘前大学の学園祭に町のPRブースを出展し、職員と町内商業者、小中高生、そして学生が協働で町特産品を販売することにより、本町の魅力発信及び関係人口の獲得を図ることとしている。
起業家マインドに係る勉強会については、まず、起業家マインドとは、新しい事業分野を切り開くために必要な、発想力や行動力、チャレンジ精神など、スタートアップを起こす際に欠かせない不屈の精神のことを指す。
過去には、大鰐温泉もやし増産推進委員会が、起業を考える方や商工業者に有益となるような勉強会を実施しており、町商工会では、県の専門機関や町の金融機関と合同で、創業や経営改善等の商工に関するセミナーを実施している。
また、現在も、町の資源や特色を活かし、持続可能な地域社会を築くための勉強会を、本町も参画している地域連携DMOで実施しており、町の事業者や町民の方が多く参加している。今後も関係機関と連携し、志ある方が安心して起業できるよう支援していく。
答(1):(教育長)
キャリア教育と起業家教育の違いについて、キャリア教育とは、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育。
文部科学省は、キャリア教育として育む主要な能力に、「人間関係形成・社会形成能力」「自己理解・自己管理能力」「課題対応能力」「キャリアプランニング能力」の四つを挙げている。一方、起業家教育とは、高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力を育成するものであり、チャレンジ精神、創造性、探究心、更には情報収集・分析力、判断力、実行力、リーダーシップ、コミュニケーション能力の育成を目指すものとされている。育てようとする力は共通している部分が多くみられるが、手法においては起業家教育がより実践的であるといえる。
キャリア教育に起業家精神的な要素を取り入れることに関しての考えについては、起業家教育として行われる活動には、「起業家・経営者など外部講師を招いての講演」「職業調べ・企業活動の学習」「職場体験学習」「生産・販売体験」等が挙げられる。現在、大鰐小・中学校におけるキャリア教育の実践において、既にその要素を取り入れた取り組みが行われている。一例を挙げると、中学校においては、一年生での町内の店舗や事業所を訪問する「ふるさと体験学習」、二年生での「職場体験学習」、更には昨年度、全校生徒を対象として大鰐町で起業した方を招いて「キャリア講話」を実施した。
また、小学校高学年における東京で自分たちが育てた野菜を販売する「大鰐元気隊キッズ」もその一つ。ただし、これはあくまでキャリア教育の一環として行っているものであり、起業家教育を意識したものではない。そこで今後は、キャリア教育の中に起業家教育の要素を意識し取り入れていくことにより、更に児童生徒達が将来の夢や理想の自分について考え、これからの時代をよりよく生きていくために必要な力を身につけることができると思うので、教育委員会としても具体的に学校へ示していけたらと思う。
問(2):身近な地域の除草作業は、自主的に、個人として、または、グループなどで取り組んでいる方も多くいる。一方、今まで除草をやってきてはいたが、最近は年をとり困難になってきているという声もよく聞く。そこで、町民の方への緊急の対応等のためにも、除草・除雪対応のできる技能労務職員の現在の人数と今後の採用に関する考え方について伺う。
答(2):(町長)
本町において、現在、除草・除雪対応のできる技能労務職員はいない。除草業務については、主に町職員が実施し、一部、民間業者へ委託している。また、除雪業務については、主に民間業者等へ委託し実施している。
町では、平成二十年に、「技能労務職員等の給与等の見直しに向けた取組方針」を策定しており、その中で、技能労務職員については、原則補充せず、民間委託を推進し、総人件費の抑制を図るとしている。よって、これまでも技能労務職員の採用を見送っている状況である。今後も民間委託をうまく活用しながら、住民サービスの充実に努めていく。
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