■一般質問
◆中島英臣議員
(1)異常気象による災害時の町の対応について
(2)インカレの進捗状況について
(3)人口減による各地域の交通手段の町の対応について
問(1):今、日本だけでなく世界が温暖化により、あり得ない異常気象による災害が発生している。異常気象による災害が増え、町民の不安は益々増えることになると思う。河川の増水や、土砂災害及び台風による農家の方々の被害が出る可能性もある。そこで、
(一)自助・共助・公助などの役割分担をどのように町民に伝えているのか。
(二)農家の方々の対応について。
(三)復旧・復興に対するリスクファイナンス、つまり財政的な準備をする必要があるがどのように考えているのか伺う。
答(1):(町長)
一点目、自助・共助・公助などの役割分担をどのように町民に伝えているかについて、町では、第六次振興計画の取組として「地域共生社会形成の推進」を掲げており、その中で、自助・共助・公助が適切に作用するよう、住民の意識啓発や参加を促進する、としている。
住民に対し、その役割を伝える場となる町総合防災訓練は、住民がお互いに助け合い、自分の身を守るための理解を深める重要な活動の一つとなっている。そのほか、防災マップの配布や、町民に対する防災講話などが、自助・共助・公助の普及啓発にも繋がっている。これらの取組みを通して、今後も地域全体の防災意識の向上に努めていく。
二点目、農家の方々への対応について、県、JA、町農業団体と連携し、気象情報の早期把握や連絡を密にとり、町の防災無線、公式LINEなどを利用し、迅速に情報を伝達できるよう体制を整えている。
また、起こりうる様々な自然災害などのリスクに対する自助体制の構築支援として、収入保険、果樹共済、園芸施設共済の掛金の一部を助成し、農業者の負担軽減を行っているところ。
三点目、復旧・復興に対するリスクファイナンスについて、災害等があった時の臨時的な財源として、財政調整基金がある。
財政調整基金は、御承知のとおり、予期せぬ事態に対応するために設けられた基金であり、災害時の復旧復興活動等に充てるための財源となっている。財政調整基金は、令和五年度末で十億円程度積み立てられており、ある程度のリスクに備えることができていると思われる。この基金を活用することで、災害が発生した際に迅速な復興活動を展開することができると考える。
問(2):次期シーズンインカレが行われることになったが、今現在どのように対応しているのか伺う。
(一)準備室について。
(二)宿泊について。
(三)雪が少ないときの対応について。
答(2):(町長)
一点目、準備室について、今年度インカレの開催が決定していたことから、本年四月に国民スポーツ大会準備室から全国スキー大会準備室へ名称変更し、様々な準備をしている。
本年五月十三日に第九十八回全日本学生スキー選手権大会大鰐町実行委員会を設立し、大会開催に必要な事案に対応している。また、町実行委員会とは別に町職員で組織する実施本部や、県スキー連盟などの競技団体を含めた競技運営部会を設置し、準備を進めている。
二点目、宿泊について、大会配宿業務の委託業者の公募を行い、八月二十三日に決定したところ。今後、旅館・ホテルなどの宿泊施設に、宿泊受入れに関する調査を実施した上で宿泊要項を作成し、準備を進めていく。
三点目、雪が少ないときの対応について、インカレに関しては、全日本学生スキー連盟などの関係団体と協議しながら、安全面に配慮し、円滑な大会運営に努めていく。また、雪入れ作業については、必要と判断される場合、予算などを議会の皆様にも相談したいと思う。
問(3):交通事業者と移動サービス事業者の人件費、整備費、燃料費、車両保険が増え、これを実施する事業の人たちが逆に維持するのが大変になっている。このような状況の中で今後も地域の足となる移動手段をしっかりと確保できるのか伺う。
答(3):(町長)
地域における移動手段の確保・維持は、交通分野の課題解決のみにとどまらず、まちづくり、健康、福祉、教育等の様々な分野で大きな影響をもたらすため、地域社会全体の価値を高めることにも直結すると認識している。
本町では平成二十四年度からデマンドバスを導入し、従前の路線バスに代わる新たな交通体系を構築している。登録会員数は千五百二十七名、そのうち、六十五歳以上の高齢者は九百七十名と、町民の足として大きな役割を果たしている。
しかしながら、高野新田線、島田線、駒の台線の三路線を維持するための経費は、働き方改革や原油、物価高の影響を受け年々増加傾向にある。また、隣接自治体を結ぶ弘南バスや弘南鉄道大鰐線に対する運行補助金等についても同様に、財政支出が増加している。
今後も財政負担が懸念される状況ではあるが、利用者の確保・維持に努めながら、公共交通の確保に努めていく。
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