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自治体の皆さまへ

〔特集〕自治会って必要ですか?~顔なじみのコミュニティー~(2)

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静岡県伊豆の国市


今年3月、三福区の有志によって発足した『絆』(土屋(つちや)隆彦(たかひこ)会長)は、三福区の防災力と地域力向上を二本柱とした活動をしています。
発足のきっかけは、土屋さんたちが、地域の青年団活動も担っていた消防団員の減少を目の当たりにして、「このままでは、地域の防災力だけでなく、にぎわいもなくなってしまう」と、危機感を抱いたこと。
メンバーは現在40人。若手や中堅、女性や移住者などさまざまな人たちが同じ志で活動しています。
7月には、初めて市消防団の教育訓練指導員を講師に招き、防災講習会『我が家の防災力を高めよう!』を三福公民館で開催。災害時の心構えや防災対策をレクチャーし、区民の防災意識を高めました。
地域力向上の活動としては、10月13日(日)の熊野神社例大祭の企画・運営があります。絆の課題は、団体自体が、まだ区民に周知されていないこと。演芸の部を主催するという例大祭では、多くの区民の皆さんが、絆の活躍を目にすることでしょう。

▽三福(みふく)区
公民館:三福675
住民数:2,316人(令和6年9月1日住民登録)
世帯数:978世帯

近年、宅地分譲が多く、子育て世代を中心として移住世帯も増えている。深沢川の豊富な水が流れ、旭化成ファーマ(株)や(株)キョウデンプレシジョンなどの工場、大仁小学校・大仁中学校が建ち並ぶ地区。


台風10号が伊豆に迫っていた今年の9月1日、長岡区の渡邉(わたなべ)平治郎(へいじろう)区長や区役員は、区民館で待機していました。「かつて温泉場は、大雨のたびに冠水した。河川改修された今も、想定外の大雨で同じことが起こり得る」と、過去の経験から高い防災意識を持っている長岡区役員メンバー。
その日、予定していた防災訓練が台風で中止となった代わりに、区役員は、区民の避難を想定した避難所訓練を行いました。幸いにも台風10号による大きな被害はなく、避難者は一人もいませんでした。
湯らっくす公園に隣接する長岡区民館は、昭和59年に建てられて以降、冠水した記録はありません。1階に30畳の和室、2階にも広い会議室があり、30人分の毛布や一週間分の備蓄食料、携帯電話の充電器などを備える地域の防災拠点です。
「近くには市の自主避難所(あやめ会館)もありますが、大雨時は短距離の移動も大変なので、近所の人には区民館を使ってもらえるよう、区民に周知していきます」と渡邉区長。自治会は、災害時の区民の安全も守ってくれています。

▽長岡(ながおか)区
区民館:長岡159-9
住民数:4,018人(令和6年9月1日住民登録)
世帯数:2,211世帯

源氏山の西側に位置する、明治末期に発見された長岡温泉がある地域。市役所本庁舎、長岡南小学校・長岡中学校、順天堂大学附属静岡病院もある、市内で最も住んでいる人が多い地区。

■もしも自治会がなかったら…

自治会は、防災活動においても非常に重要な役割を果たしています。平常時の避難訓練や防災マップの作成、非常時の避難所運営など、地域の安全を確保するための活動が行われています。また、災害時の備蓄食料をストックし管理しているのも自治会や町内会です。
自治会がなくなると地域の防災力が低下し、いざという時に助け合う「共助」の要を失ってしまうかもしれません。

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