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【特集】里親とは – 社会で支える家庭のカタチ – (6)

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静岡県御殿場市

■里親の今と未来を巡って里親制度を様々な面から支える児童家庭支援センター。当市を担当しているのは、三島市にある「静岡恵明学園 児童家庭支援センタースマイル」です。担当の佐藤さんに、お話を伺いました。

◇児童相談所の相棒として
私は令和4年から、里親等相談支援員として勤務しています。元々精神保健福祉士として20年勤務していた折、私自身が里親登録をしたことがきっかけで、支援員になりました。
制度の啓発から里親の募集、選定、フォローに至るまで、東部児童相談所と役割を分担し、毎日のように連絡を取り合いながら里親が養育しやすい環境づくりを進めています。

◇時を重ねて笑顔になる
里親が子どもを受け入れるにあたり、最も大切なことは「子どもの背景を含めてそのまま受け入れること」だと思います。子どもの中には、育った環境により自己肯定感が低かったり、攻撃的な一面を持つ子がいたりします。そのような面が現れた時に直そうとするのではなく、一緒に解決に向けて行動するなど、受け入れた上で接することが大切です。一方で、里親も十分な準備期間がなく、戸惑うことも多いと思います。子どもの受け入れ後に経験する驚いたことや困ったことは、家族で抱え込まず、私たちも共有します。
このように少しずつお互いを受け入れた里親家庭は、同じ時間を共有するうちに笑顔でいっぱいになります。幸せオーラに包まれて、見ている私たちまで幸せな気持ちになる瞬間を、今まで何度も経験しました。

◇足りない里親
里親の数はまだまだ足りていません。特に、ショートステイや一時保護を受け入れることの出来る養育里親の数が不足しています。里親と聞くと、長い間預かるイメージを持たれがちですが、少しの間だけの受け入れもあります。今後も「里親」という言葉が持つ正しい知識を広めていきたいです。

◇制度の理解が里親家庭に届く
御殿場市の里親登録は、幸い微増傾向にあります。この傾向をさらに改善しつつ、制度や現状を幅広い年齢層の人に知ってもらい、里親家庭を特別視することのない社会を目指していくことが必要です。このことが、里親家庭を社会として温かく見守っていくことなり、今よりも生活がしやすい地域づくりにつながります。「制度を知りたい」「子どものために何かがしたい」と思っている人は、ぜひスマイルへご相談ください。

《用語》児童家庭支援センター…子どもを取り巻く諸問題に対し、必要な助言や指導、関連機関との連絡調整などを行う機関。里親についても、県から委託を受け制度の普及推進、開拓、研修、訪問、相談などの支援を行っている。県内に4カ所あり、「スマイル」は当市を含む18市町を担当する。

問合せ:子育て支援課
【電話】82-4124

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