中東遠総合医療センター その28
■未来のために、今できることを。抗菌薬を大切にしよう!
〜11月はAMR(薬剤耐性菌)対策強化月間〜
◇薬剤耐性菌はなぜ問題なの?
抗菌薬(抗生物質)は、細菌による感染症の治療に欠かせない薬です。しかし、抗菌薬が広く使われすぎたり、正しく使われなかったりすると、細菌がその薬に「耐性」を持つようになることがあります。耐性を持った細菌は、抗菌薬が効かなくなるため、感染症の治療が難しくなり、重症化したり、場合によっては命に関わることもあります。また、耐性菌による感染症の治療には、より強力で高価な抗菌薬が必要となることもあり、さらに治療期間も長くなるため、医療費の増大から経済的な負担も大きくなります。
◇抗菌薬は魔法の薬ではありません
抗菌薬は細菌による感染症に効果がありますが、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症には全く効果がありません。これらの病気に抗菌薬を使っても意味はなく、むしろ使用することで不必要な副作用や耐性菌が生まれるリスクが高まります。
◇耐性菌を作らないために、私たちができること
不必要な使用が耐性菌の発生を助長しますので、風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症には抗菌薬を使わないようにしましょう。風邪を治すのは、自分の免疫力であり、抗菌薬ではありません。本当に必要なときに効果を発揮できるように、不要な抗菌薬を欲しがらないようにしましょう。また、処方された抗菌薬を途中で止めると、十分に改善していない状況となり、やっつけられたはずの耐性菌が残る可能性があります。医師が処方した抗菌薬は、指示されたとおりに最後まで飲み切ることが重要です。
◇抗菌薬適正使用支援チーム(AST)活動のご紹介
中東遠総合医療センターでは、適切な感染症治療が行われ、患者様の予後が良くなるように2018年より抗菌薬適正使用支援チームを設立し、感染症治療のサポートを行っています。
薬剤耐性菌を作らないように病院全体で抗菌薬適正使用を推進していますので、安心して当院へ受診してください。
※詳細は本紙またはPDF版をご覧下さい。
掛川市内のお医者さん案内は「広報かけがわ電子版」で
問合せ:中東遠総合医療センター
【電話】21-5555
<この記事についてアンケートにご協力ください。>